リポバッテリーでやってはいけない危険な行為10選!
ドローンやラジコン飛行機、ラジコンヘリなどで広く使われているリポバッテリー。放電能力が高くパンチ力があり、価格も一昔前に比べたらだいぶリーズナブルになるなど、ドローンや空ものラジコンを愉しむ人には強い味方のリポバッテリーですが、ひとつ取り扱い方を間違えると非常に危険な状況になりやすいバッテリーでもあります。
そこで今回はリポバッテリーを取り扱う際に、おこなってはいけない危険な行為をご紹介していきたいと思います。ぜひこれを機会に今一度リポバッテリーに対する知識を深めて頂ければ幸いです。
①膨らんできたリポバッテリーの使用はNG
リポバッテリーに不具合が起きると、まるでお餅のように膨らんでしまっているものがあります。こうなったリポバッテリーは絶対に使用しないようにしてください。これは内部で不具合が起こっており、そのまま使用すると大変危険です。少しでも膨らんできたらすぐに使用を中止しましょう。なお、たまに携帯電話やタブレットなどでも底部のバッテリーが微妙に膨らんできてしまっているものがありますが、あれも搭載されているリチウムイオンバッテリーが不具合で膨らんでいるものです。こちらも決して継続して使用しないようにしましょう。
②充電がゼロになるまで使うのはNG
リポバッテリーは充電がゼロになるまで使用すると壊れやすくなります。必ず残容量が20-30%程度でフライトを終えるようにしましょう。もしリポバッテリーの燃費がわからない場合は、最初にテストフライトをおこなって、何分くらい飛ばしたらどのくらい容量が減っているか確認し、フライト中はタイマー機能を使って飛行時間と残容量を計算しながら、早めに着陸させるようにします。ドローンの場合は、リポバッテリーの残量がリアルタイムで把握できますが、ラジコン飛行機やラジコンヘリの場合は、前述の方法のほか、テレメトリーセンサーを搭載して残量を確認する方法もあります。
③満充電や残量ゼロのまま保管するのはNG
リポバッテリーを満充電や逆に残量ゼロで保管するのは危険です。残量ゼロは②で書いた通りですが、逆に満充電でも何かあった場合に非常に危険です。最適なのは50-60%程度の容量で保管することで、そのために最近の充電器ではストレージモードという、良い塩梅の残量までもう一度充電(放電)してくれる機能もあります。次回を考えると満充電しておいて、次にすぐ飛ばせるようにしておきたいと思いますが、必ずストレージモードの電圧で保管するようにしましょう。
④リポバッテリーを非耐火性の入れ物で保管するのはNG
リポバッテリーを保管する際は必ず耐火性の入れ物に格納して保管します。これは万が一、保管時に発火した際でも安全に処理がおこなえるためです。逆に部屋に無造作に置いておいたり、クルマの中にそのまま放置するといった行為は非常に危険です。必ず耐火性の入れ物に入れ、直射日光が当たらない場所で保管するようにしましょう。
⑤コネクターキャップを被せないままの保管はNG
耐火性の入れ物にリポバッテリーを入れて保管する際は、リポバッテリーのコネクターには必ずコネクターキャップを被せるようにしましょう。もし、同時に保管している他のリポバッテリーのコネクターとコネクター同士が当たってしまうと、ショートしてリポバッテリーに不具合が生じるだけでなく、発火する危険性があります。コネクターキャップは必ず被せるようにしてください。
⑥リポバッテリーに強い衝撃を与えるのはNG
リポバッテリーを高いところから落としたり、重いもので挟んだり、鋭利なもので刺してしまったりする行為は発火の原因になりますので、絶対にやめてください。特に充電をデスクの上でしている際にリポバッテリーを取り扱い中に落としてしまうこともありますが、強い衝撃で内部にダメージがいくと、それが原因で発火につながる可能性があります。リポバッテリーは慎重に扱いましょう。
⑦充電をほったらかしにしておくのはNG
最近の充電器は非常に高性能で信頼性も高く、扱いやすいものばかりとなっています。しかし、それでもリポバッテリーを充電している際は、外出や睡眠は避け、万が一何かあった際はすぐに充電を中止できるように用意しておきましょう。何も開始から終了まですべてを凝視しているわけではなくていいのですが、とりあえず何かあった際はすぐに充電器を操作して中止できるくらいにはしておくべきでしょう。
⑧リポバッテリーの急速充電はNG
産業用ドローンなどで使うリポバッテリーは容量が大きく、満充電にしようとすると充電にかなり時間を食われることがあります。ぞれでも、リポバッテリーの急速充電は非常に危険なのでやってはいけません。目安としては1C充電になります。これ以上の急速充電は危険ですのでおこなわないようにしましょう。なお、1C充電とは、例えば1500mAhのリポバッテリーならば1.5Aで充電するのが1C充電です。これを上回る2C充電などは絶対にしないようにしましょう。
⑨冷え切ったリポバッテリーを使うのはNG
冬場の気温が低い時期にカチンカチンに冷え切ったリポバッテリーをそのまま使うのは非常に危険です。これはリポバッテリー内部が活性化されておらず、本来のパフォーマンスを発揮してくれない恐れがあるからです。イマイチパワーが出なかったり、飛行時間が短くなるなど症状が現れますので、気温が低い日は、太陽が当たっている場所に置いて人肌程度に温めてから使用するようにするなど、工夫してみると良いでしょう。
⑩リポバッテリーを勝手に破棄するのはNG
膨らんだリポバッテリーは使ってはいけない、と①で書きましたが、使わなくなったリポバッテリーは勝手に捨ててはいけません。まず、塩水の中にリポバッテリーを漬けて、中から泡が出なくなるまで置いておきます。泡が出なくなったら、お住まいの自治体の規定に沿ってバッテリーを破棄します。分からなければ役所などに確認すると教えてくれます。勝手に燃えないゴミなどに出さないようにしましょう。
⑪まとめ
今回はリポバッテリーを取り扱う際におこなってはいけない行為を10個選んで紹介しましたがいかがでしたでしょうか??リポバッテリーは非常に便利なバッテリーですが、使い方を誤った際は非常に危険なものになることをよく理解して、正しい取り扱いをするようにしてください。