絶対知っておきたい！リポバッテリーの安全な取り扱いと保管方法
ドローンや電動飛行機、電動ヘリを飛ばす際、必要になるのがリポバッテリーです。リポバッテリーがこういった用途で使われ始めたのは2000年代中盤ですので、まだ15年ほどしか経っていません。しかし、その間にリポバッテリーは驚異的な進化を遂げ、今ではドローンの世界においてなくてはならないものとなってきました。
そこで今回はそんなリポバッテリーの取り扱いと保管方法について紹介していきたいと思います。最近のリポバッテリーは非常に信頼性の高いものとなっていますが、取り扱いを間違えると発火の危険性もありますので、まずは正しい取り扱い方法と保管方法を覚えて頂ければと思います。
①リポバッテリーの充電について
リポバッテリーで事故が起こるとすると、充電中が一番可能性が高くなります。実際、充電中に事故が起こって自宅が火事になってしまった、という例もあり、充電は正しい方法でおこなわなくてはいけません。
まず、リポバッテリーを充電する際は、万が一に備え、すぐに充電を中止できるように充電器およびリポバッテリーから離れないようにしましょう。充電中に何か異変を感じたらすぐに中止できるようにしておかなければいけません。充電しながら外出したり、すぐに充電を中止できないような状況にしては危険ですので絶対にやめてください。
また、充電の際はLi-Poモードになっていることを確認してからスタートするようにしてください。最近の充電器はさまざまなバッテリーを充電できるマルチタイプのものがほとんどですが、Li-Poモードではなく違うバッテリーモードで充電してしまうと事故の原因となります。きちんと充電開始前にモードを確認するようにしましょう。
そして、充電をおこなう際はバッテリーのセル数や容量を確認して、正しい設定でおこなうようにしてください。リポバッテリーの充電の基本は1C充電です。それ以上に急速充電をおこなうのは危険ですし、バッテリーを痛めることにもなりますので、1C充電を守るようにしてください。
1C充電とは、これは充電しようとするバッテリーの電流容量値に合わせた充電をおこなうということです。例えば容量が3000mAhのものだったら3A以下で充電をおこないます。バッテリーとしてはこれでも十分に急速充電なのですが、まずは基本となる1C充電をおこなうようにしましょう。
なお、最近では電圧の高いハイボルテージリポバッテリー（Li-HV）が出回っています。このハイボルテージリポバッテリーを充電するには、それに対応した充電器が必要となり、Li-HVモードで充電しなければなりませんので、こちらも覚えておいてください。
②リポバッテリーの保管について
続いてリポバッテリーの保管について見ていきたいと思います。リポバッテリーを自宅で保管する際は、必ず耐火性の入れ物に入れて保管するようにしてください。これは、万が一発火してしまった場合でも火事にならないようにするためです。また、同時に防水用のパッキンなどが施されたものがあるとベターです。
リポバッテリーは保管時には満充電にしておいてはいけません。容量の60%ほど充電された状態で保管するのが最良とされています。最近の充電器にはストレージモードというモードがあります。これは充電容量を60%ほどまで落として（充電して）終わらせてくれるもので、保管前にこのモードを使っておくとベストな状態で保管することができます。なお、まったく充電されない状態まで使い切ったり、放電してしまうのはリポバッテリーの内部を壊すことになりますので、絶対におこなわないようにしましょう。
また、保管する際は、リポバッテリーのコネクター同士が接触してショートしないように注意しましょう。ショート防止用に、キャップを被せておくのが簡単にできる対策となります。同じ入れ物で複数個のリポバッテリーを保管すると思いますので、ショート対策は必ずするようにしましょう。
なお、膨らんでしまっているリポバッテリーに関しては内部で壊れている状態になりますので、絶対に使用しないようにしてください。そういったリポバッテリーは、まず塩水に浸けて、泡が出なくなるまで放置しておきます。そして、お住まいの自治体の処分方法に従って破棄するようにしてください。
③まとめ
今回はリポバッテリーの充電と保管方法について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか？ドローンや電動機を飛ばす上で、リポバッテリーはなくてはならないアイテムです。正しく使用すれば決して危険なものではありませんが、取り扱いを間違えると非常に危険なアイテムにもなります。正しい知識と取り扱い方法で、リポバッテリーを安全かつ確実に使っていくようにしましょう。