自分に最適な機体はどれだ?「DJI Mini4 Pro」「DJI Air3」「DJI Mini2 SE」徹底比較!
2023年9月25日に登場したDJIの小型空撮ドローン「DJI Mini4 Pro」。人気のMiniシリーズの最新機ということで、早くも注目を集めています。そんなDJIですが新作が登場したことでラインナップが増加し、特に初心者の方はどれを購入するのがベストなのか?と思うのではないでしょうか?
そこで今回は新しく登場した「DJI MIni4 Pro」と、一足早くリリースされた「DJI Air3」、そして小型でリーズナブルな価格が売りの「DJI Mini2 SE」を比較して、それぞれの魅力を確認していきたいと思います。
①機体サイズの比較
まずは機体サイズの比較からいきましょう。3機ともアームを折り畳める構造ですので、折りたたんだ際のサイズと、展開した際のサイズで見ていきます。数字は(長さ×幅×高さ)になります。
・DJI Mini4 Pro
折りたたみ時(プロペラなし):148×94×64 mm
展開時(プロペラあり):298×373×101 mm
・DJI Air3
折りたたみ時(プロペラなし):207×100.5×91.1 mm
展開時(プロペラなし):258.8×326×105.8 mm
・DJI Mini2 SE
折りたたみ時(プロペラなし):138×81×58 mm
展開時(プロペラあり):245×289×56 mm
DJIの公式Webサイトに「DJI Air3」だけプロペラを装着した際のサイズの記載がなかったため完全な比較にはなりませんが、サイズとしては「DJI Air3」>「DJI Mini4 Pro」>「DJI Mini2 SE」となります。一番小さい「DJI Mini2 SE」は折りたたむと138×81×58mmと非常に小さく、持ち運びも容易なものとなっています。
②機体重量の比較
次に機体の重量について見ていきます。重量はリポバッテリーも搭載した状態での数値となります。
・DJI Mini4 Pro
249g(インテリジェントフライトバッテリー搭載時)
・DJI Air3
720g
・DJI Mini2 SE
246g
重量を比較すると「DJI Air3」の大きさがよく理解できます。大きいだけ重量がかさんでいますので燃費が悪いのでは・・・と気になってしまいます。次に飛行時間を比較してみましょう。
③リポバッテリー容量と飛行時間の比較
機体の重量は主にリポバッテリーの重さが占める割合が多くあります。ただバッテリーが重い=容量が多いということで、その分飛行時間も伸びることもありますので、なんとも難しいところです。
・DJI Mini4 Pro
2590mAh(インテリジェント フライトバッテリー)
3850mAh(インテリジェント フライトバッテリー Plus)
34分(インテリジェント フライトバッテリー使用時)
45分(インテリジェント フライトバッテリー Plus*使用時)
・DJI Air3
4241mAh
46分
・DJI Mini2 SE
2250mAh
31分
このように「DJI Air3」の重量が重いのはリポバッテリーの容量が大きいことが挙げられます。その分、重い機体でも最長の飛行時間を確保しており、飛行時間を気にせず撮影に没頭できるのではないでしょうか?
④カメラ性能の比較
次は空撮に重要なカメラの性能を比較していきます。
・DJI Mini4 Pro
1/1.3インチ CMOS、有効画素数:48MP
最大静止画サイズ:8064×6048
動画解像度:4K:3840×2160@24/25/30/48/50/60/100fps(スローモーション)
デジタルズーム:12MP写真:1〜2倍、4K動画:1〜3倍、フルHD動画:1〜4倍
・DJI Air3
広角カメラ:1/1.3インチ CMOS、有効画素数:48MP
中望遠カメラ:1/1.3インチ CMOSセンサー、有効画素数:48MP
最大静止画サイズ:広角カメラ:8064×6048、中望遠カメラ:8064×6048
広角カメラ:4K:3840×2160@24/25/30/48/50/60/100fps(スローモーション)
中望遠カメラ:4K:3840×2160@24/25/30/48/50/60/100fps(スローモーション)
デジタルズーム:広角カメラ:1〜3倍、中望遠カメラ:3〜9倍
・DJI Mini2 SE
1/2.3インチ CMOS、有効画素数:12MP
最大静止画サイズ:4000×3000
動画解像度:2.7K:2720×1530@24/25/30fps
デジタルズーム:2.7K:3倍
比べてわかるのは「DJI MIni4 Pro」と「DJI Air3」がほぼ同等の高性能カメラを装備していることです。エントリー機である「DJI Mini4 Pro」がミドル機である「DJI Air3」と遜色ないカメラを搭載しているのは驚きです。
⑤障害物検知機能の比較
飛行時の安全性を向上してくれる機能として頼りにしたい障害物検知機能。機体のよって検知の方向が多かったり少なかったりするのですが、この3機はどうでしょうか?
・DJI Mini4 Pro
全方向デュアルビジョンシステム搭載
・DJI Air3
全方向デュアルビジョンシステム搭載
・DJI Mini2 SE
下方のみ
「DJI Mini4 Pro」ではついに全方向に障害物検知機能が搭載されました。具体的には前方後方側面上方下方を検知し、さらに自動で障害物回避するAPASも搭載されています。もちろん「DJI Air3」にも全方向障害物検知とAPASは搭載されており、飛行中のリスクを軽減してくれています。エントリー機の「DJI Mini4 Pro」に搭載されたことで、今後は多くの機体に全方向障害物検知機能が搭載されることになるでしょう。
⑥映像伝送機能の比較
飛行に関する点でもうひとつ、機体のカメラが捉えている映像を手元で見るための映像伝送機能について比較していきたいと思います。
・DJI Mini4 Pro
ライブビュー品質:最大1080p/60fps(機体が写真モードまたは動画モードで飛行している時に利用可能・送信機)
伝送距離:10km(日本・障害物、電波干渉がない状態)
・DJI Air3
DJI O4
ライブビュー品質:1080p/30fps、1080p/60fps(送信機)
伝送距離:10km(日本・障害物、電波干渉がない状態)
・DJI Mini2 SE
DJI O2
ライブビュー品質:720p/30fps(送信機)
伝送距離:6km(日本・障害物、電波干渉がない状態)
⑦まとめ
今回比較した6項目について、以下にまとめてみました。
【DJI Air3、DJI Mavic3 Pro スペック比較表】
DJI Mini4 Pro | DJI Air3 | DJI Mini2 SE | |
---|---|---|---|
サイズ | 折りたたみ時(プロペラなし):148×94×64 mm、展開時(プロペラあり):298×373×101 mm | 折りたたみ時(プロペラなし):207×100.5×91.1 mm、展開時(プロペラなし):258.8×326×105.8 mm | 折りたたみ時(プロペラなし):138×81×58 mm、展開時(プロペラあり):245×289×56 mm |
離陸重量 | 249g(インテリジェントフライトバッテリー搭載時) | 720g | 246g |
飛行時間 | 34分(インテリジェント フライトバッテリー使用時)、45分(インテリジェント フライトバッテリー Plus*使用時) | 46分 | 31分 |
カメラ性能 | 1/1.3インチ CMOS、有効画素数:48MP、最大静止画サイズ:8064×6048、動画解像度:4K:3840×2160@24/25/30/48/50/60/100fps(スローモーション)、デジタルズーム:12MP写真:1~2倍、4K動画:1~3倍、フルHD動画:1~4倍 | 広角カメラ:1/1.3インチ CMOS、有効画素数:48MP、中望遠カメラ:1/1.3インチ CMOSセンサー、有効画素数:48MP、最大静止画サイズ:広角カメラ:8064×6048、中望遠カメラ:8064×6048、広角カメラ:4K:3840×2160@24/25/30/48/50/60/100fps(スローモーション)、中望遠カメラ:4K:3840×2160@24/25/30/48/50/60/100fps(スローモーション)、デジタルズーム:広角カメラ:1~3倍、中望遠カメラ:3~9倍 | 1/2.3インチ CMOS、有効画素数:12MP、最大静止画サイズ:4000×3000、動画解像度:2.7K:2720×1530@24/25/30fps、デジタルズーム:2.7K:3倍 |
障害物検知機能 | 全方向デュアルビジョンシステム搭載 | 全方向デュアルビジョンシステム搭載 | 下方のみ |
映像伝送機能 | DJI O4搭載、ライブビュー品質:最大1080p/60fps(機体が写真モードまたは動画モードで飛行している時に利用可能・送信機)、伝送距離:10km(日本・障害物、電波干渉がない状態) | DJI O4搭載、ライブビュー品質:1080p/30fps、1080p/60fps(送信機)、伝送距離:10km(日本・障害物、電波干渉がない状態) | DJI O2、ライブビュー品質:720p/30fps(送信機)、伝送距離:6km(日本・障害物、電波干渉がない状態) |
それぞれの特徴と価格面を考慮すると、リーズナブルなエントリー機で手軽にドローンを始める際に役立つ「DJI Mini2 SE」、エントリー機を凌駕する高性能な機体に進化した「DJI Mini4 Pro」、ミドルクラスを超えた性能をもち、本格的な空撮にも対応できる「DJI Air3」という性格付けになります。
ご自身のスキルや経験、撮影シーンをよく考えて、この3機から最適な機体を見つけてもらえればと思います!