DJI「PHANTOM4 RTK」が測量の現場に革命を起こす！
ここ最近、矢継ぎ早に新作を発表しているDJI。そのスピード感とマーケットリサーチ力には脱帽といったところですが、今回は10月16日に発表された測量用高精度ドローン「PHANTOM4 RTK」を紹介していきたいと思います。
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①PHANTOM4 RTKとは
DJIが誇るスタンダードドローン「PHANTOM」の最新機「PHANTOM4」を使った測量用高精度ドローン「PHANTOM4 RTK」。この機体は測量やマッピングにドローンを活用しているユーザーが求める性能を実現しつつ、コンパクトで信頼性の高い機体を使うことでコストダウンを図るなど、業界人が注目する画期的な機体となっています。
この機体の特徴であるRTKモジュールは、「PHANTOM4 RTK」の機体に直接統合されています。これにより、センチメートル単位での詳細な測位データを、リアルタイムで提供することが可能となっており、画像メタデータの精度向上に貢献します。
これがRTK非搭載のドローンの場合ですと、1平方キロメートルあたり最大40個の評定点（GCP）が必要となりますが、RTKナビゲーション測位システムと高性能なイメージングシステムを搭載した「PHANTOM4 RTK」の場合、RTK測位モジュールと併せて使用することで、数時間かかる評定点の設置が不要となり、設置時間を75%削減できます。
また、RTK受信機の下にはGNSSモジュールが設置されており、電波の密集する都市部や信号が弱い地域、山間部などでも飛行の安定維持に努めてくれるなど、冗長性もしっかりと確保されています。
今回搭載されたRTKモジュールは、1cm＋1ppmの水平方向の測位精度と、1.5cm＋1ppmの垂直方向の測位精度を5cmの写真測量モデルの水平方向の絶対精度を実現。これにより、手軽に精度の高い測位データの収集が可能となっています。
また、D-RTK2モバイルステーションとのシームレスな互換性も大きな魅力でしょう。D-RTK2モバイルステーションが、リアルタイム差分データを機体に提供し、サポートしてくれることで、より正確な測量データの撮影が可能となっておます。他にも、PPK（ポスト処理キネマティク）に使用する衛星観測データを保存する機能も搭載されており、あらゆる方法に「PHANTOM4 RTK」をアジャストさせることができるのも特徴のひとつではないでしょうか。
②TymeSync＋高精細イメージングシステム
この「PHANTOM4 RTK」には、TimeSyncシステムと呼ばれる、フライトコントローラーとカメラ、そしてRTKモジュールを常に調整し続ける機能が搭載されており、これにより機体に搭載された測位モジュールを最大限活用できる仕組みとなっています。また、TimeSyncには、画像1枚1枚に詳細なメタデータを付与し、測位データをCMOSの中心に固定することで、測量方式のデータを最適化し、センチメートル単位での測位データを実現。非常に正確なデータ収集が可能となっている点は見逃せないポイントでしょう。
さらに、高精細なイメージングシステムの搭載も、本機の大きな特徴です。従来機と同様、「PHANTOM4 RTK」は最高画質の撮影が可能な、1インチ20MP対応CMOSセンサーが搭載されたカメラを装備しています。これにより高精細な画像が撮影できるだけでなく、メカニカルシャッター特有のローリングシャッター現象による歪みを生じさせることがなく、機体を移動させながらでも撮影ができるので、スムーズにマッピングや空撮による撮影データの取得をおこなうことができます。このように、非常に効率的なだけでなく、さらに高解像度性能を生かして、飛行高度36mで1cmの地上画素寸法（GSD）を撮影できるなど、プロの現場に投入するに十分なスペックを持ち合わせています。
③測量飛行をサポートするアプリ「GS RTK」
ここまでは「PHANTOM4 RTK」の機体とその機能について紹介してきましたが、一方でアプリケーションの進化も大きなものがあります。今回、専用の飛行計画アプリ「GS RTK」が開発されました。このアプリの特徴としては、通常の飛行モードだけでなく、写真測量やウェイポイント飛行の2つのプランモードが搭載されている点にあります。このモードを活用することで、オペレーターがスムーズに測量撮影をおこなうことができるようになっています。
プランモードを使用すると、ドローンの飛行経路をデザインする際に、オーバーラップ率、高度、飛行速度、カメラのパラメーター等の項目を調整しながら設定することができます。事前に飛行計画を用意しておけば、現場でも効率的に撮影をおこなうことができ、作業時間を短縮することができるでしょう。さらに、すべての撮影で露出を一定に保つシャッター優先モードや強風アラームなど、便利な機能も用意されています。測量撮影は緊張を強いられるシーンでもありますので、こういったサポート機能を使うことで、より安全に、そして正確な撮影ができるのではないでしょうか。
④次世代マッピングソリューションの到来
「PHANTOM4 RTK」のマッピング技術をまとめますと、
・RTK水平方向の測位精度 1cm＋1ppm
・RTK垂直方向の測位精度 1.5cm＋1ppm
・写真測量モデルの水平方向での絶対精度 5cm
（晴天時の条件で、高度36m、地上画素寸法1cmで飛行）
となっています。これに高精細なイメージングシステム、そして正確な機体制御システム、さらにGNSSモジュールが組み合わさることで、さまざまな測量、マッピング、調査などを正確かつスマートにおこなうことができます。測量の現場において、信頼のできるデータの取得を効率的におこなえるソリューションとして、「PHANTOM4 RTK」はプロの現場において十分に活躍できるポテンシャルを秘めていると言って良いのではないでしょうか。
DJI「PHANTOM4 RTK」のお問い合わせはポラリスエクスポートまで！
なお「ドローンステーション」では「PHANTOM4 RTK」の紹介動画も配信しています。
こちらもぜひご覧になってください。