「Mavic 2・Mavic Air・Spark・Tello」DJI小型ドローンのカメラ性能を徹底比較

2018年8月に「Mavic 2」が発売されて、DJIの小型ドローンのラインナップがさらに充実されました。もはや中型〜大型のドローンと遜色のない性能を持つようになり、どこへでも持ち運びができ、美しい空撮が楽しめるようになったことで、ますますドローンを使った空撮をする人が増えてくることでしょう。

そんなDJIの小型ドローンですが、ラインナップが充実したことで逆に初めて購入する人から見ると、どれを買えばいいのか分からなかったり、1機買ったものの、買い替えを考えている人もいるはずです。

そういった際に検討要素となるのがカメラの性能でしょう。安定感良く長時間飛行できるのは当たり前になってきているDJIの小型ドローンにおいて、カメラの性能の優劣は購入を決める大きなポイントとなります。

そこで今回は、DJIの小型ドローンのカメラ性能を比較していきたいと思います。

①DJI「Mavic 2 Pro」

■カメラスペック■
センサー:1インチCMOS、有効画素数20MP
静止画サイズ:5472×3648
動画解像度:4K:3840×2160 24/25/30p
2.7K:2688×1512 24/25/30/48/50/60p
FHD:1920×1080 24/25/30/48/50/60/120p
最大ビデオビットレート:100Mbps

この夏登場した最新機「Mavic 2」。このうち、「Pro」にはハッセルブラッドが開発した1インチCMOSセンサーを搭載しており、小型ドローンとは思えないハイスペックなモデルとなっている。この「L1D-20c」には、ハッセルブラッドの「HNCS(ハッセルブラッドナチュラルカラーソリューション)」技術が搭載されており、20MP対応で細部まで忠実に色彩を再現してくれます。また、CMOSセンサーが大型化されたことで、より多くの光を取り入れることができるようになり、ISO感度の設定範囲も拡張され、ISO上限値も3200から12800まで引き上げられたことで、低照度環境でもその性能をフルに発揮してくれることでしょう。

また、動画では4K 10-bitハイダイナミックレンジに対応。よりきめ細かくカラートーンを忠実に再現し、ハイライトとコントラストが強調された美しい映像を楽しむことができます。

もはや小型ドローンとは思えないハイスペックな「Mavic 2 Pro」。本格的な美しい空撮を楽しむならば、間違いなく選択肢のひとつになる機体でしょう。

DJI「Mavic 2 Pro」の詳細はドローンステーションで!

②DJI「Mavic 2 Zoom」

■カメラスペック■
センサー:1/2.3インチCMOS、有効画素数12MP
静止画サイズ:4000×3000
動画解像度:4K:3840×2160 24/25/30p
2.7K:2688×1512 24/25/30/48/50/60p
FHD:1920×1080 24/25/30/48/50/60/120p
最大ビデオビットレート:100Mbps

一方、「Mavic 2 Pro」と同時に発売された「Mavic 2 Zoom」。こちらの特徴は光学2倍ズームレンズ(24mm〜48mm)を搭載し、デジタルズームと合わせると最大4倍までズームできる1/2.3インチ12MPセンサーを搭載している点です。これにより、機体を被写体に近づけなくても、広角から中遠望の間で、自分の理想としている位置、画角から撮影することができますし、機体を遠くへもっていかなくても撮影できるので、より安全な場所から撮影することでオペレーターに安心感を与えてくれます。特に建物や乗り物、動物や人物などを撮影する場合、このズーム機能が有効になってくることでしょう。

また、この機体のハイブリッドフォーカスは、位相差検出とコントラスト検出を組み合わせてフォーカス速度を驚くほど改善。従来のものより最大で40%早く、高度なフォーカス機能を実現しています。これにより狙ったタイミングで撮影することができるでしょう。

カメラ自体のスペックは「Pro」に劣りますが、それを補って余りあるズーム機能が魅力な「Mavic 2 Zoom」。自分の撮影スタイルに応じて使い分けるのが良いのではないでしょうか。

DJI「Mavic 2 Zoom」の詳細はドローンステーションで!

③DJI「Mavic Air」

■カメラスペック■
センサー:1/2.3インチCMOS、有効画素数12MP
静止画サイズ:4056×3040(4:3)、4056×2280(16:9)
動画解像度
4K:3840×2160 24/25/30p
2.7K:2720×1530 24/25/30/48/50/60p
FHD:1920×1080 24/25/30/48/50/60/120p
HD:1280×720 24/25/30/48/50/60/120p
最大ビデオビットレート:100Mbps

スタイリッシュなデザインと小型軽量かつ高性能なことで知られる「Mavic Air」。こちらのカメラは1/2.3インチCMOSセンサーを搭載した本格的なものとなっており、小型ドローンながら3軸ジンバルを搭載しているため、ブレのない美しい空撮をおこなうことができます。カメラとジンバルは周囲が衝撃吸収部で覆われており、万が一の際もカメラの損傷を防ぐような設定になっています。

このカメラでは水平方向・垂直方向・180度パノラマのパノラマ撮影ができます。また、機体が撮影した25枚の写真を8秒で合成することで、水晶球の中に入ったかのような画像にすることができるスフィアパノラマ撮影機能も搭載。美しい景色をユニークな魅せ方で楽しむことができます。

また、動画は小型ドローンながら超高画質ウルトラHDに対応しており、毎秒100Mbpsで記録する4K/30fps動画撮影を実現。より美しく細部まで丁寧に色彩を再現した動画を撮影することができます。

DJI「Mavic Air」の詳細はドローンステーションで!

④DJI「Spark」

■カメラスペック■
センサー:1/2.3インチCMOS、有効画素数12MP
静止画サイズ:3968×2976
動画解像度:FHD:1920×1080 30p
最大ビデオビットレート:24Mbps

DJIの機体ラインナップの中でも最小のサイズになる「Spark」。しかし、最小とはいえ、搭載されているカメラのスペックは一昔前のドローンとは比べ物にならないほど高く、手軽に高画質な映像を撮影することができます。また、採用されているプロ仕様のレンズは、F2.6広角レンズで明るくシャープで鮮明な画像を撮影可能。色収差や歪みもほとんどなく、ありのままの世界を再現することができます。

搭載されているCMOSセンサーも1/2.3インチと機体サイズと比べて大きく、1080p30fpsの動画と1200万画素の静止画を撮影可能。ブレのない高感度な映像や画像を簡単に撮影できてしまいます。

また、シーンに合わせてパノラマ撮影やシャロー・フォーカスなどといった撮影もでき、オリジナルの映像を手軽に楽しめる点では、初心者にもオススメできる機体と言えるでしょう。

DJI「Sprak」の詳細はドローンステーションで!

⑤Ryze Tech/DJI「Tello」

■カメラスペック■
静止画サイズ:2592×1936
動画解像度
HD:720p30

DJIのテクノロジーを搭載したRyze Tech「Tello」についても紹介しておきましょう。この機体は手のひらサイズながら、ブレのない飛行ができるので、想像以上に美しい空撮が楽しめます。もちろん、これまで紹介した4機と異なりジンバルがなく、機体に直接内蔵されているので、機体の角度や状態によって画角が変わってしまったりしますが、リーズナブルな価格とコンパクトサイズによる手軽さを考えれば、非常に美しい撮影ができるものです。初めてドローンを飛ばす人にもぜひオススメしたい1機で、ドローンを使った空撮の面白さが詰まった機体と言うことができます。

Ryze Tech/DJI「Tello」の詳細はドローンステーションで!

いかがでしょうか。同じくらいの機体サイズでも、機体によって搭載しているカメラの性能は大きく異なります。自分のフライトスタイルやスキルに応じて、カメラスペックで機体を選ぶのもひとつの方法だと思います。ご自身の理想にあった1機をぜひ探してみてください。