寒い季節でも快適に空ものラジコンやドローンを楽しむ方法

気温がグッと下がり、いよいよ寒い季節がやってきましたが、皆さん体調を崩したりしていないでしょうか?ラジコン飛行機やヘリ、ドローンを屋外で飛ばす際も、寒さがこたえる季節になりました。

そんな冬場に空ものラジコンやドローンを飛ばす際は、冬場ならではの注意点があります。そこで今回は本格的な冬を迎える前に知っておきたい、寒い季節ならではの注意点についてまとめてみましたので、ぜひ参考にして頂ければと思います。

①エンジン機のニードルについて

模型用エンジンを搭載したラジコン飛行機やヘリは、飛ばす前に必ずエンジンのニードルを調整して、最適な混合気が作れるようにセッティングしていかなければなりません。この設定には燃料の種類や飛行場所(標高)、そして気温が大きく関わってきます。

なぜ気温が関係してくるかというと、燃料に含まれるオイル分が外気温が変わることにによって粘度が変化することで、一番狭くなっているニードル部を通過する流量が一定ではなくなってくるからです。冬場は特に燃料の粘度が上がった状態になるため流量が少なくなり、エンジンに燃料が周りにくくなるため混合気が薄くなりがちです。この状態ですとスロットルスティックを上げても回転が付いて来ず、そのままにしていると、やがて「スコンスコン…」となって回転が止まってしまう現象が現れます。

このような状態を見分けるには、音と排気がわかりやすいでしょう。エンジン音がカンカンと金属音のような不快な音が聞こえてきたり、排気が通常よりも少なく、薄い排気しか見えなくなります。また、機体から変な振動が出始めることもあります。

このような状態で飛ばすと、エンジンが焼き付いてしまう恐れがありますので、ニードルを2~3コマ開いて、混合気を濃い状態にしてみましょう。何度か調整すると、スロットルスティックの動きにリニアにエンジンが吹き上がるようになるはずです。このように冬場は少し濃いめの混合気で飛ばすように心がけましょう。

②バッテリーの温度について

先程は模型用エンジンについて紹介しましたが、次は電動機です。その中でも注意したいのがバッテリーです。寒い季節になると、外部で使用するバッテリーも冷え切ってしまいます。するとバッテリーは内部がまったく活性化せず、その性能をフルで出すことができなくなってしまいます。

具体的には、通常と比べてパワーが出なかったり、燃費が悪くなりあっという間に残容量が少なくなってしまったりします。特にパワーについては、スロットルを上げていっても最初から通常よりも手応えがなく、スロットルスティックを上げていっても、どうもイマイチ普段よりもパワーが出てこないために、飛ばし慣れた人ならばすぐに分かるでしょう。この状態で飛ばすのは非常に危険ですので、しっかり対策を講じなければなりません。

まずはバッテリーを保温することでしょう。人肌程度でも温めることができれば、バッテリーは普段と同じような性能を発揮してくれます。温かい車内で保管するのが一番簡単ですが、他にも各社からバッテリーウォーマーや温めたバッテリーを入れて保温するバッグなどが発売されていますので、そういったアイテムを活用して、飛行直前まで温めておき、フルに性能を発揮できるようにしておきましょう。

③指先の寒さ対策

プロポスティックを操作する指先は、寒い季節は特に辛く、スティックを操縦する感覚がおかしくなってくることでしょう。手袋を使ってもいいのですが、指先の感覚を大事にしたいフライヤーは、寒さに耐えながら、それでも素手で頑張って操縦していることでしょう。

※カシオペア「フライト送信機ケース」

しかし、感覚の狂いは墜落など事故につながることもあります。そんな時に便利などがプロポをすっぽりと覆ってその中に腕を入れることができるプロポケースです。これは、防寒対策をしながら素手でスティックを操縦することができるもので、冬場に使ってみるとその暖かさは抜群のもの。しかも、プロポの汚れやホコリ対策、そして雨天時の対策にもなるので、非常に使い勝手の良い商品です。寒い時期には「あって良かった」と思えるアイテムの一つではないでしょうか?

④冬場の日没

冬場はあっという間に日が沈んでしまいます。夏場と同じ感覚でいると、急に周囲が暗くなってきて機体もいつの間にか見づらくなってきます。暗くなってきた状態でフライトさせることは非常に危険ですし、夜間は航空法で特別な申請がない限り飛行は禁止されています。

こればかりは何ともしようがないので、夏場に比べたら早めに機体を降ろして、無理せず次回にまた飛行を楽しむくらいの余裕を常に持っておりましょう。

⑤まとめ

今回は冬場の空ものラジコンやドローンを飛ばす際の注意点について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

寒い季節ではありますが、澄んだ冬の空で飛ばすのはそれはそれで楽しいですし、ラジコン飛行機にフロートを付けて、雪上を滑らせて離着陸しながら飛行を楽しんでいるフライヤーもいらっしゃいます。

ぜひ、今回紹介した注意点を気にしながら、冬季も快適なフライトを楽しんでください!