ドローンでも誕生なるか!? RC飛行機&RCヘリ歴代日本人世界チャンプ紹介!

日本人で初めてF3A世界選手権連覇を達成した成家儀一氏。※画像はナルテックサービスWebサイトより引用。

2018年現在、日本だけでなく世界各地でレーシングドローンのイベントが開催され、各国のドローンレーサーが覇権を争っています。特にトップクラスの大会ではその賞金も桁違いに高く、プロのレーサーがその実力をおおいにアピールする場として注目を集めています。

そんなドローンレースでも多くの日本人の選手が活躍していますが、歴史の長いRC飛行機やRCヘリコプターの世界では、これまで多くの日本人選手が世界チャンピオンの座に輝いています。今回はそんな中から、RC飛行機とRCヘリコプターの花形とされるF3A(RC飛行機)とF3C(RCヘリコプター)の歴代日本人世界チャンピオンを紹介していきたいと思います。

①F3A世界チャンピオン・吉岡嗣貴氏

1973年のF3Aイタリア大会で日本人で初めて世界チャンピオンに輝いたのが吉岡嗣貴氏。その後やはり世界チャンピオンに輝くマット選手(リヒテンシュタイン)やプレトナー選手(オーストリア)を抑え、見事優勝を飾りました。当時は欧米の選手が圧倒的な強さを見せる中、この大会では日本人選手が活躍。初めて団体戦も制し、F3Aに日本アリをまざまざと見せつけた大会となりました。吉岡氏はその後、ヨシオカモデルファクトリィ大翔を創業し、代表に就任。数々の名機を世に送り出し、現在のRC飛行機の発展に貢献されています。

②F3A世界チャンピオン・成家儀一氏

日本選手権を圧倒的な強さで連覇していた成家氏が、ついに世界チャンピオンに輝いたのが1995年。この年のF3A世界選手権は初めて日本で開催され、母国で見事に世界チャンピオンに上り詰めたのでした。成家氏は次の1997年ポーランド大会にもディフェンディングチャンピオンとして参戦し、見事に連覇。アウェーである欧州での大会も制したことでその評価を不動のものにしたのでした。その後、1999年アメリカ大会で2位に輝いたのちに選手権からは引退。現在はナルテックサービスの代表として、日本各地のイベントや大会で、素晴らしいデモフライトを披露してくれています。

③F3A世界チャンピオン・音田哲男氏

現F3A世界チャンピオンにして、日本選手権を15連覇中の音田哲男選手。世界選手権では2位が4回、3位が2回、4位が1回と、強敵クリストフ・ペイサンルルー選手(フランス)の厚い壁を崩せませんでしたが、2017年アルゼンチンで開催された世界選手権で悲願の優勝を果たし、日本人3人目の栄誉に輝きました。音田選手のすごさは素人が見てもわかるほどの正確かつダイナミックな演技でしょう。最近ではドローンレースでも活躍しており、RCヘリコプターでも日本選手権に出場するなど、その活躍は留まるところを知りません。ディフェンディングチャンピオンとして追われる立場になった2019年大会でどんな演技を見せてくれるのか、今から楽しみですね。

④F3C世界チャンピオン・田屋恵唯氏

1985年に開催された第1回F3C世界選手権で優勝し、初代チャンピオンに輝いたのが日本人の田屋選手でした。カナダで開催された第1回の世界大会には17ヶ国から36名が集まり、名誉ある初代王者の名を競ったのですが、国内でもトップクラスの実力を持つ田屋選手が見事にチャンピオンに輝きました。田屋氏はその後、田屋エンジニアリングを創業し、RCヘリコプターにおいて数々の名機を世に送り出し、現在も活躍を続けられています。

⑤F3C世界チャンピオン・土橋幸広氏

1989年、アメリカで開催された世界選手権で見事に優勝を果たしたのが土橋幸広氏。当時まだ20代だった土橋氏は同年代のライバル、泉水和幸選手、カーチス・ヤングブラッド選手との激戦を制し、見事に日本人2人目の世界チャンピオンとなったのでした。なお、土橋氏は現在もFutabaのワークスフライヤーとして現役で、昨年の世界選手権にも出場。日本選手権も30年以上連続出場を続けているRCヘリにおける「レジェント」的な存在となっています。

⑥F3C世界チャンピオン・泉水和幸氏

土橋選手が優勝した次の大会である1991年オーストラリア大会では、前回2位の泉水和幸選手が見事に優勝。これで中学生時代からの知り合いである2人が、それぞれ世界の頂点に立ったのでした。ちなみに日本選手権においては、泉水選手が10度、土橋選手も4度優勝しており、2人でRCヘリの一時代を築いたと言っても過言ではありません。その正確無比な演技と理論に裏打ちされた操縦は見るものを魅了し、多くのRCフライヤーに影響を与えた名フライヤーです。

⑦F3C世界チャンピオン・橋本学氏

前年の日本選手権を制し、初の日本代表として臨んだ1997年のトルコ大会で一気に世界の頂点に駆け上がったのが橋本選手。2年後のポーランド大会でも優勝し、日本人で初めての連覇を果たしました。正確かつダイナミックな演技は非常に評価が高く、ヒロボーのワークスフライヤーとして、世界に「HIROBO」の名前を広く知らせるとともに、日本人ヘリフライヤーのレベルの高さを改めて世界に見せつけてくれた名フライヤーです。

⑧F3C世界チャンピオン・伊藤寛規氏

※GoldStones Corp. Facebookより引用。

2005年、2007年、2009年、2011年、2015年とこれまで5度の世界チャンピオンに輝いているのが伊藤寛規選手。初参戦のスペイン大会では、まだ日本選手権でさえ勝っていなかったのに、いきなり世界の頂点に立つという離れ業をやってのけ、その後4連覇を達成。2013年大会はE・グラバー選手に敗れるも、2015年に見事にリベンジを果たし5度目の戴冠。2017年は再度グラバー選手に1位を譲るも、歴代最多となる5度の世界チャンピオンだけでなく、日本選手権においても10大会連続で優勝するなど絶対王者としてRCヘリ界に君臨しています。

このように名フライヤーを生んできた日本のラジコン業界。これからもひとりでも多くの世界チャンピオンの誕生を期待してしまいますね。また、次はドローンの大会でも世界を制するような選手が出てくるか、興味は尽きないですね。

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