基本を覚えておきたい!空ものグローエンジンのニードル調整
エンジン機を飛ばす際に必ずおこなうニードル調整。1日の中でも、早朝と夕方ではニードルの設定が変わってくるほど、毎回細かく調整しなくてはいけないものですが、特に季節の変わり目は、しっかりと正しいニードル調整を施してしっかりとアタリをつける必要があります。
そこで今回は空ものラジコンのグローエンジンのニードル調整の基本的な部分について見ていきたいと思います。
①季節によって異なるニードルセッティング
グローエンジンは、1年を通じて同じニードル設定で飛ばすことはできません。気温や飛ばす場所などによってニードルの設定は細かく変わってくるので、1フライトごとに調整していく必要があります。その代わり、しっかりと調整の決まったエンジンは本来のパフォーマンスを発揮してくれますので、快適な飛行ができることでしょう。
細かいニードル調整は別として、大きくセッティングが変わってくるのが季節の変わり目です。特に気温が大きく変化する秋から冬、そして冬から春のタイミングはしっかりとニードル調整をおこなっておきたいシーズンとなります。
なぜこのタイミングでニードルの調整が特に必要となるかというと、グロー燃料内に含まれているオイルの粘度が気温によって変わってくることで、ニードルを通過してエンジンに入っていく流量が変化するためです。
例えば、夏場は粘度がなく燃料がサラサラな状態となるため、その分燃料が多く流入され、空気と燃料を混ぜて作る混合気が「濃い」状態となりがちです。逆に冬場は粘度があり流量が減るため、混合気が「薄い」状態になることがあります。この「濃い」「薄い」どちらの状態にあるのかを見極め、適切に調整してやることが大切です。
②混合気が「濃い」場合の対処について
混合気が濃い場合、エンジンを始動すると以下のような症状が出てきます。
・排気が通常より多い
・こもったようなエンジンサウンド
・2ストロークエンジンなのに音が4ストロークようになっている
・スロットルを上げても機体が付いてこない
・ヘリの場合、スロットルハーフでも浮かない
このような場合は混合気が「濃い」状態と判別できます。ニードルを調整して排気量が少なくなったり、軽快なエンジンサウンドになるように調整してみましょう。前述したように、夏場は「濃い」状態になりがちですので、注意が必要です。濃いままで飛ばすと普段のパフォーマンスを発揮せず、パワー不足の状態になり危険ですので、そのままの飛行は絶対にしないようにしてください。
③混合気が「薄い」場合の対処について
混合気が薄い場合、エンジンを始動すると以下のような症状が出てきます。
・排気が通常よりも少ない
・甲高い不快なエンジンサウンド
・通常よりもエンジンが回りすぎている
・機体が振動している
・ヘリの場合、テールがピクピクとハンチングを起こす
このような場合は混合気が「薄い」状態と判別できます。ニードルを調整して排気量がある程度出るようにしたり、カンカンという不快なサウンドが消えるまで設定していきましょう。特に冬場は混合気が「薄い」状態になりがちです。薄いままで飛行するとスロットルを上げても回転が追いついてこなかったり、止まってしまうだけでなく、エンジンが焼き付いてしまうこともありますので注意が必要です。
④まとめ
今回は季節が変わるタイミングでのニードル調整の基本について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?エンジンが常に最高のパフォーマンスを発揮するためには、地上でのニードル調整が非常に大切になってきます。面倒くさがらず、飛ばす前に必ずアタリを付けてやることで、快適で安全なフライトをおこなうことができるでしょう。これから暖かくなってくる季節ですので、冬場とは違ったニードル設定が必要になってくるはずです。ぜひ、ニードル調整の基本として参考にして頂ければ幸いです。