気になる2機のドローンを徹底比較!「DJI Air2 S」&「DJI Mini3 Pro」
5月に発表され早速大きな話題となった「DJI Mini3 Pro」ですが、その性能はもはや小型ドローンの域を超えたものと言っても過言ではありません。従来のシリーズより大型になったものの、コンパクトなサイズの機体にこれでもか、というほどさまざまな機能を搭載した「DJI Mini3 Pro」は、Proの名前にふさわしい機体となっています。
一方で、これまで「DJI Mini2」と「DJI Mavic3」の間のサイズで、使い勝手とコストパフォーマンスの良さでロングセラー製品となっている「DJI Air2 S」ですが、「DJI Mini3 Pro」がサイズアップしたため、一見すると親しいポジションになっています。
そこで今回は新進気鋭の「DJI Mini3 Pro」と、ロングセラー「DJI Air2 S」を徹底比較していきたいと思います。
①機体サイズと重量
まず、先に発売されていた「DJI Air2 S」ですが、機体サイズはプロペラを展開した状態で183×253×77mmとなっています。一方、「DJI Mini3 Pro」は、プロペラ展開時で171×245×62mmとなっており、サイズアップしたとはいえ、機体サイズは「DJI Air2 S」のほうがひとまわり大きい機体であることがわかります。
次に重量ですが、「DJI Air2 S」の機体重量は595g、そして「DJI Mini3 Pro」の機体サイズは249g(インテリジェントフライトバッテリー搭載)となっています。この点だけ見ると、「DJI Air2 S」のほうがかなり重い印象があります。「DJI Mini3 Pro」は燃費の良さを実現するために徹底的な軽量化が図られており、サイズアップしたとはいえ、その重量は非常に軽量なものとなっています。
②飛行時間とバッテリー
「DJI Air2 S」の飛行時間は無風時で最大31分、「DJI Mini3 Pro」は同じく無風時で34分(インテリジェントフライトバッテリー使用時)、もしくは47分(インテリジェントフライトバッテリーPlus使用時)となっており、「DJI Mini3 Pro」の飛行時間は非常に長くなっています。軽量かつ効率性を重視したパワーソースにより、長い飛行時間を確保しています。
搭載するバッテリーは、「DJI Air2 S」が3セル3750mAhリポバッテリー、「DJI Mini3 Pro」は2435mAhリチウムイオンバッテリー、もしくはインテリジェントフライトバッテリーPlusと呼ばれる3850mAhのリチウムイオンバッテリーとなります。
③カメラと映像伝送
「DJI Air2 S」のカメラは、1インチCMOSセンサーを搭載した有効画素数20MPのカメラとなっています。動画は5.4K30fpsでの撮影が可能なほか、4K Ultra HDでは60fpsでの撮影にも対応しており、動画の最大ビットレートは150Mbpsとなっています。デジタルズームにも対応しており、4K/30fpsと2.7K/60fpsで4倍となっています。
一方、「DJI Mini3 Pro」のカメラは1/1.3インチCMOSセンサー搭載となっており、有効画素数は48MP。動画は4K60fpsに対応するほか、動画、静止画ともHDRモード対応となっています。なお、動画の最大ビットレートは同様に150Mbpsです。ズームは4Kで2倍、2.7Kで3倍などとなっています。
また、映像伝送でについてもここで見ていきたいと思います。カメラからの映像をオペレーターの手元に伝えるのは非常に大切ですが、「DJI Air2 S」と「DJI Mini3 Pro」では共に伝送システムに「DJI O3」を搭載。ライブビュー品質は1080p/30fpsとなっており、安定的に美しい映像を手元のアプリ等に伝送することが可能です。
④障害物検知システム
「DJI Air2 S」は、前方、後方、下方、上方の4方向に障害物検知システムを搭載しています。一方、「DJI Mini3 Pro」は前方、後方、下方の3方向のみの検知となります。ハイエンド機となると、これに左右の障害物検知システムが搭載され、全方向障害物検知が可能となるのですが、それに負けず劣らずの機能を有しているのがわかります。
DJIは新型機を発表してくる度に、安全性や信頼性につながる仕組みを導入してきます。このあたりも世界中で高い評価を受けるポイントではないでしょうか?
⑤まとめ
今回は「DJI Air2 S」と「DJI Mini3 Pro」の比較をおこなってきましたがいかがでしょうか?
機体サイズは「DJI Air2 S」のほうがやや大きく、重量も重くなっています。その影響もあるのか、「DJI Mini3 Pro」のほうが燃費が良いようで飛行時間も長くなっています。
また、カメラはCMOSセンサーについては「DJI Mini3 Pro」のほうが大きいものが搭載されていますが、「DJI Air2 S」のほうは5.4Kでの撮影が可能です。また、障害物検知システムについては「DJI Air2 S」が4方向、「DJI Mini3 Pro」は3方向となっております。
このように両機はその違いが一長一短となっており、どちらが良い悪いではなく、自分のフライトスタイルや好み、撮影の目的に応じて使い分けるのが良いでしょう。価格や装備とよく比較して、自分に最適な機体を見つけだしてみてください。