「Japan Drone2018」徹底レポート!その④

今年で3回目となるドローンに特化した国際展示会「Japan Drone 2018」が、3月22日~24日にかけて千葉県にある幕張メッセで開催されました。「進化を続けるドローンの祭典」と名付けられた今回のショーは、国内外から多くの出展者が集まり、産業用ドローンの勢いを感じさせる展示会となりました。今回はそんな「Japan Drone2018」徹底レポートの最終回。気になる機体やサービスなどを余すところなく見ていきたいと思います!

①EAMS LAB.ブース

この3月にエンルートラボから社名を変更し新しいスタートを切ったイームズラボ。さまざまな領域における産業用ドローンの機体を展示しており、多くの来場者で賑わっていました。中でも注目は全方位に水平を保ったまま移動できる「オムニコプター」。橋梁点検などでカメラやレーザー機器を上面に向けたまま移動ができるので、水平に動くようなシーンでこの機能が特に有効のようです。通常の機体が苦手なヨー軸のコントロールをスピーディにおこなえるので、水平に回転しながらの点検などに力を発揮しそうですね。

また、こちらの「UAV-E470SE」も点検用の機体となっており、プロペラバンパーに囲まれた機体は点検時に接触による墜落のリスクや点検箇所の損傷を軽減することでができ、有線による電源供給もできるので、長時間の点検にも対応できるようです。点検分野は産業用ドローンの中でも有望な領域とされており、今後の活躍が楽しみですね。

②インダストリーネットワークブース

こちらのブースにはガソリンエンジンを使ったドローンが展示されていました。エンジンはゼノア製のもので燃料は混合ガソリンを使い、情報収集用の機体として長時間の飛行が可能とのこと。リポバッテリーではどうしても飛行時間に制限がかかってしまいますが、燃費の良いガソリンエンジンならば時間の縛りがなく、現場に応じた活躍が期待できそうです。

③大分県ドローン評議会ブース

こちらのブースで面白かったのは株式会社ニチギが出品していた自律制御機能を有した小型無人艇です。用途としては水上部や桟橋の点検などでの活躍を見込んでいるようで、ドローンではアクセスが厳しい場所において、ドローンの自律制御機能を持った浮き輪型の機体(船体?)を開発したとのこと。荒天時における人命救助などにも応用可能とのことです。見た目もユニークでこちらも目が離せない1機(1艇?)ですね。

④JEPICOブース

JEPICOブースでひときわ目を引いたのが測量用3D LiDARシステムを搭載した機体です。アメリカのLiDAR社製の3Dマッピングシステムを採用し、Quanergy Systems社のM8製品を搭載したこの機体は、今後ドローンの活躍が見込まれる測量分野において期待されている3Dレーザースキャナを用いた測量を可能としており、多くの来場者が注目していました。

おわりに

4回に渡ってお伝えしてきました「JapanDrone徹底レポート」いかがでしたでしょうか?今回は機体そのものよりも、機体をプラットフォームとして、そこにさまざまなアプリケーションを付け加え、サービスとして価値を出していくというものが多かった印象があります。また、その領域もどんどん細分化されており、より狭い領域に特化した機体が開発されていくトレンドを確認することができました。4月は国際ドローン展もありますので、また産業用ドローンの最先端をレポートできればと思います。