ドローンだけじゃない!進化を続ける最新送信機

多くのドローンが毎日のように空を飛ぶようになって久しい昨今、どのドローンオペレーターの手元にも必ずプロポと呼ばれる送信機があります。機体を操縦したり、さまざまな機能を使ったり、シャッターを切ったりすることができるこのアイテムは、オペレーターとドローンをつなぐタッチポイントであり、非常に重要な役割を担っているアイテムとなります。

しかし、ドローンが登場して以降、送信機にスポットライトが当たることはあまりないのが現状です。GPSを使った自動航行や、アプリをインストールしたスマートフォンでの操縦など新しいカタチが出てくるようになり、必然と送信機の活躍の場が少なくなってしまったように感じる人もいるのではないでしょうか。

しかし、最近の多機能なドローンを過不足なく操るには、やはり送信機の制御のしやすさは最適で、空撮に特化した送信機も登場するようになりました。

そこで今回は最新の送信機を紹介し、そのトレンドを追っていきたいと思います。

①DJI「CENDENCE」

DJIが開発したハイエンド機「INSPIRE2」用の高性能送信機です。「INSPIRE2」は、あらゆる現場に対応できるスペックをもった傑作プロ用空撮ドローンですが、この機体をさらに快適に操るために開発されたのが「CENDENCE」となります。

この「INSPIRE2」用にカスタム設計された「CENDENCE」は、マルチドローン互換や効率的で柔軟なデザイン、カスタマイズ可能なボタンや新LCDディスプレイを搭載するなど、作業の効率化を重視するプロのオペレーターが使っても満足のいくスペックを誇ります。

特徴としては、空撮に特化したダイヤルやレバー、ノブを備えており、例えばフロントパネルの2つのノブでジンバルのピッチやヨーを操作でき、左右のレバーとフォーカス調整ノブでフライトコントローラー設定とカメラ操作(フォーカスや絞りなど)をおこなえます。また、「CENDENCE」には多くのスイッチが用意されているので、ドローンの各機能を自分の好きなスイッチに割り当てるカスタム機能も用意されています。他にも特定のボタンを押した状態でダイヤルを回したりレバーを操作すると、ジンバルロールやシャッタースピードやISO感度の調整など、まるでパソコンのショートカットのようにボタンの組み合わせでさまざまな操作をすることが可能です。

さらに、「CENDENCE」にはDJIの「Crystalskyモニター」を取り付け可能なため、快適なディスプレイ環境を整備することもでき、2マンでの作業も簡単に設定が可能です。もちろん、モバイルデバイスと組み合わせることも可能で、しっかりとUSBポートが用意されているのも見逃せません。

このように、ドローン空撮オペレーターのために生まれてきたような送信機「CENDENCE」は、オペレーターの「こういうのが欲しかった!」を具現化した送信機と言えます。次々と多機能なドローンが登場する中、こういったデバイスでその性能をフルに活用することが今後求められてくるでしょう。

DJI「CENDENCE」をチェックするなら「ドローンステーション」で!

②DJI「スマート送信機」

DJIが今年の「CES2019」で発表した注目のデバイスです。大きなディスプレイを備え付けた無機質な筐体は、新時代の送信機をイメージさせるものであり、ドローンオペレーター注目のプロダクトとなっています。

この「スマート送信機」は、発表資料によると最新機「Mavic2」や他の「OcuSync2.0」フルHD動画伝送システムを搭載したDJIドローンと組み合わせることで、機体の飛行性能を最大限活かせるようになっているだけでなく、5.5インチの内蔵ディスプレイ搭載で、さまざまな環境でも見やすいディスプレイ環境を提供してくれることで、快適な操縦を可能にしています。

もちろん、この送信機の中にはDJIの「DJI GO4」や「SkyTalk」がプリインストールされており、機体と送信機の電源を入れればすぐにバインドしてフライトをおこなうことができるので、シャッターチャンスを逃すことなく、すぐに空撮に入れるのも大きな特徴です。

撮影した画像や映像は「DJI GO4」の「Go Share」という機能を使って簡単にモバイル端末に伝送でき、すぐにSNSなどで拡散させることも可能。また、システムにはAndroidを使用しているので、サードパーティ製のアプリを使うこともできます。

このようにすべてを「スマート」におこなうことができる「スマート送信機」は、ドローン用送信機の新しい時代を告げる画期的な1台であり、ドローンオペレーター必須のアイテムとなっていくことでしょう。

DJI「スマート送信機」をチェックするなら「ドローンステーション」で!

③Futaba「18MZ WC」

ラジコン送信機の世界で、世界トップクラスのシェアを誇るのが日本企業「双葉電子工業」が作るFutabaブランドの送信機です。その中でも、現在のフラッグシップモデルとして君臨しているのが「18MZ WC」です。このプロポはドローンだけでなく、ラジコン飛行機やラジコンヘリのトップフライヤーも愛用しているもので、Futabaが長年培ってきた信頼性の高いプロポとなっています。

この「18MZ WC」は、ハイエンドプロポだけが持つ最高級のスティックフィーリングで、ダイレクトな操縦ができるようになっており、このフィーリングを味わってしまうと、他のプロポには戻れないような素晴らしさがあります。

さらに、大型の液晶画面はフルカラーのタッチパネルとなっていますので、直感的な操作で設定だけでなく、飛行中のセッティング変更も簡単におこなえるのが特徴。スイッチもロータリーキーやダイレクトキーだけでなくスライドレバーも備わっているので、好きなスイッチやキーに好きな機能を割り当てて、好みの操縦環境を作ることができます。

また、Futabaが発売しているオプションのテレメトリーセンサーにも対応しており、機体にセンサーを取り付ければ、機体の状態をリアルタイムに数値で知ることができるなど、プロポ自体の拡張性も高く、さまざまなドローンに対応することができるハイエンドプロポとなっています。複雑なオペレーションを求められる現在のドローン運用環境において、「18MZ WC」は強い味方となってくれることでしょう。

Futaba「18MZ WC」をチェックするなら「ドローンステーション」で!

④Futaba「製品名不明」

4月2日、突如FutabaのFacebook公式アカウントに登場したこの画像。「32 coming soon」と書かれ、後ろにプロポが映し出されたこの画像はFutabaの次のアクションを連想させるものとなっています。5月にある静岡ホビーショーで何かしらのアナウンスがあるかもしれません。続報あり次第、当ブログでも記事として配信したいと思います。