ドローンの最新トレンドを探れ!第5回国際ドローン展レポート【前編】

さる4月17日~19日にかけて、千葉県にある幕張メッセで第5回国際ドローン展が開催されました。今年で5回目となる同展示会は、3月に開催された「JapanDrone」と並んで日本の代表的なドローンの展示会とされていますが、規模や出展者数でいくと、今年は「JapanDrone」に大きく水を開けられたような印象を受けましたが、それでも見逃せないような機体やテクノロジー、サービスがいくつも出展しており、現在のドローンの勢いを感じさせるものでした。

そこで当ブログでは、2回に分けて国際ドローン展の内容をレポートしていきたいと思います。レポートを通じて、ドローンの未来や可能性を感じて頂ければ幸いです。

DJIドローンなら「ドローンステーション」をチェック!

①エンルートブース

主要なドローン機体メーカーとしては唯一の出展だったエンルートは、各領域に特化した機体を多く展示し、注目を集めていました。

「CLOUDWALKER」は、機体に搭載されたIoTゲートウェイとLoRaWANゲートウェイにより、画像データの取得や多様なセンサーI/Fからあらゆる情報を収集できる高度なセンシング技術を搭載したドローンです。通信インフラのない環境において、IoTセンシング環境を構築することができ、山間部など通信電波の届かない施設でもドローンが飛び回ることでデータを取得し、カメラ画像以外の高度なセンシングデータが解析可能となります。

一方、測量分野では「LS1500R」を展示。こちらは、レーザースキャナー搭載型ドローンとなっており、リーグル社製のハイエンドレーザースキャナーを搭載し、高度な測量を可能としています。この機体では、オペレーターがレーザースキャナーの操作に専念できるよう、ドローンの操縦をできるだけ簡略化できるシステムを搭載しており、さらに細かいカスタマイズにも対応できる自由度の高いプラットフォームとなっています。

また、農業分野においては2019年モデルとなる「AC1500」を展示していました。この機体は農薬散布をさらに効率的におこなうために設計されたもので、大容量タンクを搭載し、1フライトで1町歩の散布が可能なだけでなく、豆粒剤と1キロ粒剤の2種類の粒剤散布装置を用意。さらにバッテリー交換効率を考えたキャノピーや折りたたみプロペラを新たに設計し、扱いやすさも向上しています。そして、送信機も離着陸アシスト機能を搭載したFutaba製のAC1500専用のものが開発されるなど、さらにオペレーターに優しい機体へと進化しています。

さらに、3月の「JapanDrone」でも発表されていた耐火ドローン「QC730FP」も注目を集めていた1機です。従来ではドローンを近づけることができなかった火元の上空まで接近させることができるこのドローンは、300度の炎の上で1分の連続運用が可能です。さらに機体に赤外線カメラを搭載することで、火元の場所を特定したり、消防車の進入ルートや要救助者の捜索などに貢献することができるでしょう。

②JUAVACブース

ドローンエキスパートアカデミーを展開するJUAVAC(ジュアバック)ブースには、DJI社製の物資搬送ドローン「QS4」が展示されていました。4発機ながら最大積載量6kgを誇るこの機体は、機体下部に専用の収納ケースが付属しており、この中に物資を入れて飛ばすことができます。有効荷重なしの状態でホバリング状態で約29分の飛行時間を確保しており、防塵防滴設計。さらに機体の前部にはDJIのカメラを搭載できるので、空撮用4Kカメラから赤外線カメラまで搭載することができます。物資の輸送は日常だけでなく、自然災害発生時にも有効な手段として見込まれており、こういった物資輸送ドローンに大きな注目が集まっています。

③みるくるブース

地図データの作成業務などを手がける、株式会社みるくるのブースでひときわ注目を集めていたのが、Ace-1社が開発したVTOL型(垂直離陸型)ドローン「WingCopter」です。アーム先端のモーターとプロペラの角度を前向きから上向き、下向きまで自由に変更することで、垂直上昇や降下、ホバリング、そして飛行機のように飛び回ることができるVTOL機というだけでなく、「YellowScan Ultra」測量用レーザースキャナーを搭載し、上空から自由に測量をおこなうことができる機体として注目を集めています。

次回はさらに個性溢れるドローンやサービスを紹介していきたいと思います。お楽しみに!

DJIドローンなら「ドローンステーション」をチェック!