ドローンを飛ばすなら知っておきたいドローン保険について

空を飛ぶものは必ず落ちる可能性がある、という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、昨今の高性能なドローンについても、100%墜落の心配がないとは絶対に言い切れません。機体制御技術の向上や部品ひとつひとつの信頼性アップによって、ある程度墜落しない機体と言えるようになってきたかもしれない最近のドローンですが、それでも万が一の危険性はあると言えます。

そこで今回はドローンを飛ばす上で知っておきたい、そして加入しておきたいドローン保険について紹介していきたいと思います。

①ドローン保険加入のメリット

昨今、ドローンはさまざまな場所で飛行するようになりました。一昔前までは一部の愛好家が空撮を愉しんでいたドローンですが、最近では産業用として用いられることが多く、その活躍の場が広がったことで市街地や圃場、山間部、海上と飛行するエリアは年々拡大を続けています。

そんなドローンが多く飛ぶようになり、残念ながらドローンが墜落したというニュースが多く聞かれるようになりました。昨今のドローンは非常に高性能で、以前の機体と比べるとその安全性は非常に高くなっていますが、それでも墜落する可能性はゼロではありません。

そういった際に、ドローンが落ちたことで人やモノを損傷させてしまうことがあります。ドローンが落ちて人をケガさせてしまったり、建造物を損傷させてしまうこともあります。また、走っている自動車にぶつかって修理が必要になることもあるでしょう。

こういった場合、ドローンの操縦者にはその修理費用や治療費などを請求される恐れがあります。場合によっては高額になることもあるでしょう。そんなシーンを想定して保険に加入しておくことをオススメします。特にビジネスとしてドローンを飛ばす人は、その機体も大型であったり、難度の高い飛行をおこなうことも多いでしょう。現在、各社からさまざまなドローン保険が発売されているので、よく内容を吟味して、自分に合った保険に加入することが大切です。

②ドローン保険の種類は?

まず、ひとくちにドローン保険といっても、その中には種類があります。まず、利用目的で大きく産業用かホビー用かに分かれます。ビジネスとしてドローンを飛ばす場合、ホビー用の保険は適用外になりますので注意しましょう。

次に保険の種類ですが、対人・対物損害賠償保険にあたる「賠償保険」と、ドローンそのものに保険をかける「動産総合保険」の2つに分類されます。

このうち、「賠償保険」は、ドローンが人にぶつかってしまい負傷させてしまった際に適用される「対人賠償」や、ドローンが家の屋根に落下してしまったり、走っている車に衝突して損傷させてしまった際に適用される「対物賠償」などがあります。ドローンを飛ばしていて万が一、人やモノ、公共物などを損傷、破損させてしまった際に、その修理費用や治療費などを保険を使って支払っていくもので、ドローンを飛ばす上で必ず加入しておく必要がある保険になります。

一方で、「動産総合保険」は、ドローンそのものに保険をかけるタイプのものであり、何らかの原因でドローンが墜落してしまい、その修理費用がかかる場合や、機体を保管していた時に盗難されたり、自宅や会社が地震や火災で倒壊したりして機体が損害を受けた場合、そして機体が墜落した際に捜索をおこない回収した時の費用などに対して支払われます。高額の機体を保有している場合、こういった動産総合保険にも加入しておくことで、自分の機材=資産を守ることができます。特に産業用に用いられるドローンはカスタマイズされた高額な機体であることが多く、特殊な技術や製品を使っているので修理費用も高くなる傾向にあります。そういった際に、動産総合保険に加入しておけば、安心して飛ばすことができるのではないでしょうか。

※保険が適用される範囲は保険によって異なります。必ず事前に確認するようにしてください。

③ドローン保険のラインナップ

Mavic Air

ここからは具体的に現在発売されているドローン関連の保険を見ていきたいと思います。

■DJI無償付帯損害責任保険
DJIの機体を購入するとついてくる損害責任保険です。対人・対物の賠償責任保険にプラスして人格権侵害(撮影によるプライバシー侵害など)に対して適用されます。ただし、適用は最初の1年のみで、自身で登録する必要があります。賠償金額は1事故につき最大で1億円まで。交通死亡・後遺障害保険金として100万円となっています。

詳細はコチラからご確認ください。

■DJI損害責任保険/エアロエントリー
前述の無償付帯損害責任保険の1億円だけでは不安だったり、1年経過した後に引き続き保険に加入したい際に使える損害責任保険です。対象はDJI製品となっており、対人・対物の賠償責任保険にプラスして人格権侵害(撮影によるプライバシー侵害など)に対して適用されます。ただし、適用は最初の1年のみで、自身で登録する必要があります。賠償金額は1事故につき最大で10億円まで。引受保険会社は三井住友海上火災保険になります。

詳細はコチラからご確認ください。

■ドローン保険/グッド保険サービス
東京海上日動を引受保険会社とするドローン保険は、対人・対物賠償と機体の損壊、捜索、回収までを対象とした施設賠償責任保険と動産総合保険がセットになったものです。加入者の希望する金額や内容によって支払う保険金が変わってくるので、金額等は要問い合わせとなります。

詳細はコチラからご確認ください。

■ラジコン保険/日本ラジコン電波安全協会
こちらはホビー用途のみ適用となる保険で、あいおいニッセイ同和損害保険を引受保険会社とする個人賠償責任保険の団体保険です。日本ラジコン電波安全協会のラジコン操縦士登録を済ませると加入することができ、限度額は1事故につき1億円程度。ただし、業務使用時の事故には適用できませんのでご注意ください。あくまでホビーとしてドローンを楽しむ人に向けた保険となります。

詳細はコチラからご確認ください。

※ドローン保険の内容については必ず事前に確認するようにしてください。