ますます充実!注目のDJI Enterprise最新ラインナップ!
世界中の空を飛んでいるDJIのドローン。コンシューマー向けの機体から始まったそのラインナップも、今では産業用にも広がっていき、さらに周辺アイテムなども合わせると非常に幅広い製品を取り揃えるようになっています。
そんなDJIですが、2024年から25年にかけては産業用(DJI Enterprise)の製品拡充が進んでおり、発表のたびに大きな反響を呼んでいます。
そこで今回はDJI Enterpriseのラインナップから、最新の製品3点を紹介していきたいと思います。
①DJI Matrice4シリーズ
2025年1月に発表となった「DJI Matrice 4シリーズ」はDJI Enterpriseにおけるコンパクトフラッグシップモデルと位置づけられており、注目を集めている機体です。
ラインナップは搭載しているカメラユニットによって2種類に分かれており、「DJI Matrice 4E」は測量、マッピング、点検向けとなっており、一方の「DJI Matrice 4T」は、緊急対応や公共安全、エネルギー管理などの分野に投入されるドローンとなっています。
カメラユニットは複数のカメラが一体化したものとなっており、「DJI Matrice 4T」は広角カメラ、中望遠カメラ、望遠カメラ、レーザー距離計、赤外線サーマルカメラを装備、「DJI Matrice 4E」は広角カメラ、中望遠カメラ、望遠カメラ、レーザー距離計をユニット化。用途に応じて機体を選ぶことができます。
また、機体からの映像はO4 Enterprise映像伝送システムを採用。美しい映像を最大で25kmもの距離で使用可能。そして「Matrice 4E」の広角カメラでは、オルソフォト(オルソ補正画像)撮影モードと斜め撮影モードの両方で、0.5秒間隔の高速撮影をサポート。複数の角度からの高速航空調査を可能にしているだけでなく、マッピングの飛行速度は毎秒21メートルに達し、作業効率が大幅に向上します。
夜間撮影モードやNIR補助ライトなど低照度環境でも優れた性能を発揮する「Matrice 4」シリーズは、まさに現場で活躍する機能を十分に盛り込んだ小型産業用ドローンのフラッグシップモデルとして、今後大いに活躍していくことでしょう。
②DJI DOCK 3
続いて紹介する「DJI DOCK 3」は、DJI初の車載可能な移動ドックとして注目を集めています。
2025年2月に発表された「DJI DOCK 3」は、先に紹介した「DJI Matrice4」シリーズを搭載しさまざまな環境に適応する、ドローンを収納する軽量型のドックです。このドックを活用することで24時間365日のリモート操作を実現。ドローンの活躍するシーンである公共安全や緊急対応、インフラ点検等のニーズに応えるために開発されました。
この「DJI DOCK 3」は、50℃から事前に加熱された状態であれば-30°Cまでの極端な温度でシームレスに操作および充電が可能です。その設計は、優れたIP56の防塵・防水性能で内部システムをさらに保護することができ、極限条件でもしっかりとドローンを充電してミッションをクリアできるように稼働させることができます。
その堅牢性は非常に素晴らしいものがあり、電子部品を密閉することで内部システムを外部環境から保護し、過酷な環境下でもスムーズに運用をおこなうことができるようになっているのも特徴のひとつです。
そして前述のように移動車載設置に対応しているため運用の幅が非常に広くなっています。耐熱性、耐寒性、耐風性能も高く、あらゆる過酷な環境下でもドローンの基地として、その役割を担ってくれることでしょう。
③DJI Fly Cart 30
最後に紹介するのが「DJI Fly Cart 30」です。この機体はDJIが満を持してリリースした物流用ドローンで、重量物の長距離配送を実現しています。
この「DJI Fly Cart 30」は最大積載量30kgで最大飛行距離は16km、無積載時ですとその飛行距離は28kmものロングフライトが可能な機体となっています。高度な安全性とDJI Pilot2やDJI DeliveryHubを使った完全自動制御を実現し、未来の物流シーンを支えるために開発された画期的な機体となっています。
安全性については特に物資の配送に用いる機体ということもあり、非常によく考えられた仕組みを採用しています。代替着陸地点設定」では、緊急時に安全に着陸できるように、複数の代替着陸地点を設定でいますし、離着陸保護の観点では「離着陸時の光と音でのアラート、プロペラ回転開始時の6秒遅延、着陸の二次確認など、複数の機能により安全な離着陸を実現しています。RTKモジュールを使用すると、cmレベルの測位を実現し、離着陸の安全性をさらに向上させます。さらに、緊急時には内蔵パラシュートを低高度で開くことで、ドローンを安全に着陸させることができるため、人や資産に対するリスクを低減できます。
また、DJI O3映像伝送システムを搭載し、長距離でも安定した美しい映像を手元に伝送させることも可能となっており、4アンテナ式送受信システムは信号の送信に最適なアンテナをスマートに選択し、干渉防止機能を強化しています。
今後ますます需要が高まると思われるドローンを使った物資の配送ですが、その主役として「DJI Fly Cart 30」が重要な存在になっていくのではないでしょうか?
④まとめ
今回はラインナップの拡充が著しいDJI Enterpriseで、特に注目すべき製品を3つ紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
利用するシーンが増えれば増えるほどドローンが評価され、それに応じて技術革新がおこなわれ、次々と最新のテクノロジーを搭載した機体が開発されるのが今のドローン業界です。
DJIはこれ以外にも、Powerと名付けられた電源シリーズや、業務用のハンドヘルドジンバルなど次々と注目すべき製品がリリースされていきます。常にチェックしながら、最新の動向をどんどんインプットしていく必要があります。
今後もDJI Enterpriseの動きから目が離せませんね。