知っておきたい!エンジンヘリにおけるグロー燃料の選び方
実りの秋を迎え、空ものラジコンを飛ばすのに最高の季節が来ています。そんな空ものラジコンの世界で、根強い人気を誇るのがラジコンヘリです。ラジコンヘリはラジコン飛行機にはないメカニカルな部分と、操縦の難しさ、そして重力を感じさせないアクロバティックな飛行で今でも多くの人が楽しんでおり、日本中で愛されているホビーです。
そんなラジコンヘリですが、最近では電動ヘリが主流となっており、小型から競技用の機体まで多くがモーターとリポバッテリーの組み合わせで飛ばすようになっています。
しかし、今でも昔ながらの模型用エンジンで飛ばすエンジンヘリを愛好する人も多く、逆に電動で入門したフライヤーさんがエンジンヘリも楽しむパターンもあるほどです。
そんなエンジンヘリのエンジンはそのほとんどがグローエンジンです。扱いやすくパワーもあるため重宝されるグローエンジンですが、意外と知られていないのがエンジンヘリにおけるグロー燃料の選び方です。
密接な関わり合いのあるグローエンジンとグロー燃料。その選び方について見ていきたいと思います。
①エンジンヘリにおけるグロー燃料の選び方
グロー燃料の選び方はいくつかありますが、ラジコンヘリの初心者ならばスタンダードなものを使うのが良いでしょう。まだ燃料の違いによる性能の差はあまり実感できないでしょうし、何よりスタンダードな燃料は扱いやすくできています。そしてリーズナブルな価格に設定されているため、いくらでも気兼ねなく練習することができます。
一方で、上達してくると飛ばしていてもう少しパワーが欲しいと思うようになることもあるはずです。そういった際は、ニトロが多く入ったパワータイプの燃料を使うことになります。ニトロが多いと混合気を濃い目で飛ばすことができ、さらにパワーを出すことができます。
また、30クラスのような小型エンジンの場合、高ニトロの燃料を使うとパワーを得ることができ、さらにオーバーヒートしにくくなるので、意図的にニトロが多めの燃料を使うフライヤーもいます。
そんな高ニトロの燃料ですが、注意点もいくつかあります。まずは価格がスタンダードなタイプの燃料に比べてやや高くなります。ホバリング練習などで燃料を多く炊く初心者の方ですと若干出費がかさんでしまうことになります。また、ニトロが多いため硝酸ガスが出やすく、エンジン内部が錆やすくなる傾向にありますので、飛行後に防錆剤を注入し、定期的にメンテナンスを施す必要があります。これはどんな燃料とエンジンにも言えることですが、より注意してメンテナンスした方が良いでしょう。
グロー燃料を変えてみて飛ばし比べをするのも面白く、その都度ニードル設定をすることであらゆる場面や燃料に対応できるようになることを考えると、ひとつの燃料に固執せず、柔軟にさまざまな燃料を試してみるのも良いでしょう。
グロー燃料は各社から飛行機用、ヘリ用、そしてスタンダードなものや高ニトロタイプのものまで幅広いラインナップが揃っています。また、ヘリ用では燃料に色が付いていて、飛行中にどのくらい燃料が残っているか目視で確認できるタイプの燃料も発売されています。エンジンヘリを飛ばすならば色付きのグロー燃料もオススメです。
②燃料を変えたらニードル調整を!
グローエンジンの燃料として使用されているグロー燃料ですが、その主成分はメタノール、ニトロメタン(ニトロ)、オイル、添加剤で構成されています。引火性が高く、さらに揮発性が高いメタノールを主成分として、ニトロを加えることで混合気を濃いめにすることができ、結果的に多くの燃料をエンジンに注入することができるためパワーが出るようにすることができます。
また、オイルは燃料内に入れておくことで、エンジン内の各部が円滑に動くようにするために入っています。このような成分でできているグロー燃料はその種類によって飛行機用やヘリ用、RCカー用といったジャンルで分かれており、さらにニトロとオイルの比率を変えたものや、オイルの種類や粘度を変更したものなどがラインナップされており、自分のフライトスタイルに応じたグロー燃料を使うことがオススメです。
さて、グロー燃料の種類を変えた場合、エンジンのセッティングはどうすればいいのでしょうか? 答えを先に言ってしまうと、燃料を変更したら必ずニードル調整をおこなわなくてはいけません。これはオイルの成分が変わるためで、実際に燃料を変えてエンジンを始動してみると、それまでアタリの出ていたエンジンでもまったく調子が狂っていることがあります。
前述したように、ニトロが多いと混合気を濃い目で飛ばすことができますので、濃い目のセッティングを好む方にオススメです。これによって、スタンダードタイプよりもさらにパワーを引き出すことができるはずです。
③まとめ
今回はエンジンヘリにおけるグロー燃料の選び方について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
奥が深い模型用エンジンですが、燃料選びも非常に大切な要素であり、自分のフライトスタイルを追求していく中で、どこかで燃料にも気を配ってみると楽しいでしょう。
エンジンヘリで快適なフライトをぜひ楽しんでください!