ここが知りたかった!電動飛行機の基礎知識

現代のラジコン飛行機の主流は電動機です。ブラシレスモーターやリポバッテリーが進化し、リーズナブルで高性能なデバイスが多く出回るほうになった昨今、すっかり電動機がF3Aの世界から初心者用の機体まで多く席巻するようになりました。

そんな電動機ですが、初心者にとっては分かりづらい部分もあるようです。モーターやアンプ(ESC)、リポバッテリーの関係性や取り扱いなど、専門的な知識の習得にハードルを感じる人も多いことでしょう。

そこで今回は電動飛行機の基礎を順番の解説していきたいと思います。これを機会に憧れの電動機でラジコンで飛行機デビューしてみてはいかがでしょうか??

モーター&アンプの選び方

最近の電動キットにはモーターやアンプ(ESC)が付いていることが多く、そういった場合は付属のものを使えばまず間違いないでしょう。しかし、機体のみのキットの場合、自分でモーターとアンプを選ぶ必要があります。

まずモーターですが、最近のものはサイズ表記などがあまり統一されていなく、一昔前のように「400クラス」といったような区別がしにくくなっています。よって、スペックからどの程度のパワーが出るモーターなのか判別するしかありません。

基本的に市販されているモーターはプロペラサイズ、静止推力、最大電流値が出ていますので、それと自分が搭載しようとしている機体の全備重量を比較して、同じかやや上の推力が出るようなモーターを選ぶのが良いでしょう。

また、ブラシレスモーターにはKV値が書かれており、1Vあたりの回転数(1KV)が分かるので、それによって高回転型かトルク型かも判別できます。アクロ機などはトルク型、EDF機のような機体は高回転型を搭載するのが良いでしょう。

一方、モーター出力を制御し、回転をコントロールするアンプはモーターと使用する動力用バッテリーを考え、モーターに流れる電流値から許容容量のスペックを持つアンプを選ぶようにします。例えばモーターに流れる最大電流が30Aとするならば、30Aのアンプでは危険ですので、40Aや50Aといったアンプを選ぶようにします。容量がギリギリでは瞬間的に流れた際に危ないので、やや上のスペックを持つアンプを選ぶと良いでしょう。

また、アンプには動力用バッテリーから受信機へ電源を供給できるBEC機能の付いたものと、機能がないものがあります。ない場合は、別に受信機バッテリーを搭載しなくてはいけないので注意しましょう。



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リポバッテリーの取り扱い方

リポバッテリーは非常に便利なバッテリーなのですが、その取り扱いを間違えると発火や爆発する危険があるので、取り扱いには充分注意する必要があります。リポバッテリーの充電に関しては、次の充電の項で解説しますので、ここではリポバッテリーそのものの取り扱いについて見ていきたいと思います。

まず、リポバッテリーは衝撃そのものに弱いこと覚えておきましょう。高いところから落としたり、表面に傷がつくような取り扱い方は絶対にしないでください。また、リポバッテリーは層ごとに分かれており、それが何層にも重なってひとつのバッテリーとなっています。これがセルと呼ばれるものですが、その構造を無理に引き剥がしたりは絶対しないようにしましょう。

また、リポバッテリーを保管する際は、耐火性のケースに入れて厳重に保管しましょう。その際、コネクター同士が接触してショートを起こさないようにしなければなりません。さらに、保管時は放電機能の付いた充電器やディスチャージャーでストレージ電圧まで放電しておきます。次に使うからといって満充電で保管しておくのは非常に危険です。

リポバッテリーを使って飛ばす際は、飛行前に必ず電圧を確認し、満充電になっているか確認します。また、飛行はバッテリーの容量がゼロになるまで使い切ってはいけません。これはリポバッテリーが壊れる原因となるので、20~25%程度でフライトを終えるようにします。あらかじめフライトして燃費を確認しておくか、テレメトリーセンサーでリアルタイムにバッテリー電圧を確認するようにしましょう。

最後に、リポバッテリーを使っているとバッテリーが膨らんできてしまうことがあります。これは内部で不具合が起こっており、バッテリーが壊れている証拠。絶対に使わないようにしましょう。廃棄方法は、まずリポバッテリーを塩水に漬けて、泡が出なくなるまで出し切り、その後は各自治体が定めている廃棄方法に従って廃棄します。決して、勝手に廃棄したりしてはいけません。



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安全で快適なバッテリーの充電

最近の充電器はいわゆるマルチタイプと呼ばれるものがほとんどです。これはリポバッテリーだけでなくニッケル水素やニッカドなどいろいろなバッテリーを充電できるものです。このタイプの充電器でリポバッテリーを充電する際は、バッテリータイプを間違えないようにすることが大切です。必ず「Li-Po」といったリポバッテリーを示す表示になっていることを確認してから充電を開始するようにしましょう。

次に充電する電流値に注意する必要があります。リポバッテリーを充電する際は1C充電が基本となります。1C(キャパシティ)充電とはバッテリーの放電能力と同じ電流で1時間で充電するということ。例えば1300mAhのリポバッテリーを充電するならば、充電電流は1.3Aに設定します。高い電流値で早く充電を済ませようとせず、必ず1C充電を守るようにしましょう。

また、充電する際は何か不測の事態になった時に対応できるように、すぐに充電を止められるようにしておくこと。ずっと注視して見る必要はないが、充電したまま出かけたりしないようにして、異常時はすぐに充電をストップできるようにしましょう。

最後に、リポバッテリーの保管だが、満充電での保管は危険です。最近の充電器は放電機能が付いていたり、放電専用のディスチャージャーと呼ばれるアイテムも発売されています。もし持っていない場合は充電が約60%程度になるように、一度満充電にしてから、モーターを空回しするなどして、放電してから保管するようにしましょう。ストレージ放電機能が付いている充電器をひとつ用意しておくのがいいでしょう。



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電動機とエンジン機の違いを知る

さて、これまでエンジン機を飛ばしていたフライヤーが電動機を初めて取り扱う場合、どこに注意すれば良いでしょうか?

まず、エンジンと電動の大きな違いはエンジンは動きが見えるが、電気はその姿が見えない、というところでしょう。エンジンは自分でプラグヒートして、スターターで回転させるまで決してエンジンが始動することはありません。しかし、電動の場合、動力用バッテリーをつないだ瞬間に、モーターが回転し始める可能性があります。電気はその姿を見ることができないので、不意にモーターが回転しないように、スロットルが下がっているか、アンプの設定はあっているか、プロポのモデルは間違いないか、など動力用バッテリーをつなげる前に必ず確認するようにしましょう。

もうひとつ、大きな違いはバッテリーの残量が少なくなると、急にパワーがダウンすることでしょう。上空で戻ってこれる距離ならば良いが、パワーダウンに気づかず遠くへ持っていってしまうと、バッテリー切れで帰ってこれなくなる場合があります。また、最後まで使ってしまうとリポバッテリーが壊れる原因となります。エンジンの場合はガス欠寸前までパワーが落ちることはありませんが、電動の場合、パワーダウンを感じたらすぐに降ろすようにしましょう。

電動飛行機の飛ばし方

電動飛行機を飛ばす際は、いくつか注意点があります。まず、エンジン機と異なり音がしないため、自分がこれから飛行機を飛ばすことを周囲に伝えてから離陸を開始すること。電動機は意外とモーターを回転させるまで、その機体が動くということが分からないものです。

また、飛行前は必ずバッテリーの充電を確認すること。前回充電したから…という記憶を頼りに飛ばしてみるとまったく充電されておらず、すぐにパワーダウンで墜落してしまうような事象を何回も見てきました。バッテリー残量のチェックは数秒で終わるものなので、必ず確認するようにしましょう。

さらに、電動飛行機ではモーター、アンプ、バッテリーがかなり熱くなることがあります。特にカウリングで覆われた内部は風が当たらず、高温になってしまいがちです。飛行後は熱の具合をチェックして、必要ならば切り欠きなどを開けて、風を当てるなどして温度対策をしっかりおこないましょう。

上空での飛行では、電動機はエンジン機と異なり、レスポンスが良いのでスロットルの反応がすぐに出てきます。一方、エンジン機はややレスポンスが遅れて出て来るので、直前にエンジン機を飛ばしていた場合は、スロットルレスポンスに注意した方が良いでしょう。

最後にエンジン機との違いでも書きましたが、バッテリー残量が少なくなり、パワーが落ちてきたことを感じてたら、すぐに降ろすようにしましょう。あまり無理をしてリポバッテリーをギリギリまで使ってしまうと、リポバッテリーが壊れる原因となります。このポイントは充分に注意しましょう。

まとめ

今回は電動飛行機を飛ばす上で必要な基礎知識について紹介してきました。電動飛行機は気軽に飛ばすことができ、パワーもトルクも十分で大型機から小型機まで幅広い種類の飛行機を飛ばすことができるようになりました。このタイミングでひとりでも多くの方が電動飛行機に興味を持ってくれると嬉しく思います。