ラジコンやドローンの必須アイテム！リポバッテリーの取り扱い方と充電方法
ラジコン飛行機やラジコンヘリ、ラジコンカーは元よりドローンまで、そのほとんどがリチウムポリマーバッテリー（以下、リポバッテリー）で動いています。リポバッテリーはこのように非常に便利なバッテリーなのですが、その取り扱いを間違えると発火や爆発する危険があり、取り扱いには充分注意する必要があります。そこで今回はリポバッテリーの取り扱い方と充電に関して紹介していきたいと思います。
①リポバッテリーの特徴
ラジコン飛行機やラジコンヘリに関して、かつてのエンジン機から電動機が主流になったのは、ひとえにバッテリーがよくなったからと言っても過言ではありません。10数年前より、それまでのニッカドバッテリーやニッケル水素バッテリーに代わって登場したリポバッテリーは、高容量でパンチ力（放電能力）があり、しかもこれまでのバッテリーとくらべて軽量ということで、電動飛行機にはもってこいのバッテリーとして重宝されるようになりました。ラジコンだけでなくドローンでも使われるようになって以来、電動機の動力源といえばリポバッテリーとなっています。まずはリポバッテリーの特徴について見ていくことにしましょう。
まず、リポバッテリーは衝撃そのものに弱いです。高いところから落としたり、表面に傷がつくような取り扱い方は絶対にしないようにしましょう。また、リポバッテリーの中身は層に分かれており、それが何層にも重なってひとつのバッテリーとなっています。これがセルと呼ばれるものですが、その構造を無理に引き剥がしたりは絶対しないようにしてください。
また、リポバッテリーを保管する際は、耐火性のケースに入れて厳重に保管するようにしましょう。その際、コネクター同士が接触してショートを起こさないようにします。さらに、保管時は放電機能の付いた充電器やディスチャージャーでストレージ電圧まで放電しておくことが大切です。次に使うからといって満充電で保管しておくのはやめましょう。
リポバッテリーを使って飛ばす際は、飛行前に必ず電圧を確認し、満充電になっているか確認しましょう。また、リポバッテリーは容量がゼロになるまで使い切ってはいけません。これはリポバッテリーが壊れる原因となるので20～25%程度でフライトを終えるようにします。あらかじめ1フライトして燃費を確認しておくか、テレメトリーセンサーでリアルタイムにバッテリー電圧を確認するようにして「この機体ならば何分くらい飛ばせる」と理解しておくようにしましょう。
最後に、リポバッテリーを使っているとバッテリーが膨らんできてしまうことがあります。これは内部で不具合が起こっており、バッテリーが壊れている証拠なので絶対に使ってはいけません。廃棄方法は、まずリポバッテリーを塩水に漬けて、泡が出なくなるまで出し切り、その後は各自治体が定めている廃棄方法に従って廃棄すること。決して、勝手に廃棄しないようにしてください。
【リポバッテリーの注意点】
・衝撃に弱いため高所から落としたり表面を傷つけたりしない
・保管は耐火性のケースに入れて、他のリポバッテリーのコネクターがショートしないようにする
・保管の際は放電器などでストレージ電圧まで下げて保管する
・リポバッテリーを使用する前は必ず電圧（充電状況）を確認する
・リポバッテリーはゼロになるまで使い切らない。20〜25%まで減ったら飛行を終わらせる
・リポバッテリーが膨らんできたら使わない
・リポバッテリーの破棄の方法は各自治体に確認して適切に処理する
②リポバッテリーの安全な充電方法
前項で述べたとおり、リポバッテリーは取り扱い方を間違えると発火や爆発の危険がありますが、これらが最も起こる可能性があるのが充電時です。正確に統計をとったわけではないですが、ほとんどのリポバッテリーに関する事故は充電時のものが多く、充電をおこなう際は充分に注意する必要があります。
最近の充電器はいわゆるマルチタイプと呼ばれるものがほとんどです。これはリポバッテリーだけでなくニッケル水素やニッカドなどいろいろなバッテリーを充電できるものを指します。このタイプの充電器でリポバッテリーを充電する際は、バッテリータイプを間違えないように注意が必要です。必ず「Li-Po」といったリポバッテリーを示す表示になっていることを確認してから充電を開始するようにしましょう。
次に充電する電流値に注意します。リポバッテリーを充電する際は1C充電が基本です。1C（キャパシティ）充電とはバッテリーの放電能力と同じ電流で1時間で充電することです。例えば1300mAhのリポバッテリーを充電するならば、充電電流は1.3Aに設定します。高い電流値で早く充電を済ませようとせず、必ず1C充電を守るようにしましょう。
また、充電する際は何か不測の事態になった時に、すぐに充電を止められるようにしておくようにしましょう。ずっと充電を注視して見る必要はないが、充電したまま出かけたりしないようにして、異常時はすぐに充電をストップできるようにしておいてください。
③まとめ
今回はラジコン飛行機やラジコンヘリ、ドローンなどで使われるリポバッテリーの特徴と取り扱い、そして充電の方法を紹介してきました。リポバッテリーは非常に便利なバッテリーですが、取り扱い方を間違えると発火の危険があります。しかし、逆にきちんとした取り扱い方をすれば安全で信頼性の高いバッテリーでもあります。
今回紹介した内容をしっかりと覚えて頂き、安心安全なリポバッテリーの取り扱いをしていきましょう。