世界選手権や日本選手権でも活躍! 最新F3C機のここがすごい!

さる10月3日から6日にかけて、栃木県宇都宮市で2019年F3C日本選手権が開催され、8月の世界選手権で優勝し、世界チャンピオンに返り咲いた伊藤寛規選手が優勝。前人未到の14連覇を果たしました。

伊藤選手は圧巻のフライトでその実力を存分に発揮、2位には磯選手、3位に野々垣選手が入賞し、以下、澤村選手、国井選手、向後選手、土橋選手、柏原選手までが来年のシード権を獲得しました。

今回はそんなF3Cで使われる機体の最新トレンドと機体のテクノロジーを紹介していきたいと思います。

①世界チャンプ伊藤選手使用のPRODRONE「PDH-02C」

伊藤選手が8月のF3C世界選手権、そして今回の日本選手権で使用した「PDH-02C」は、産業用ドローンで有名なPRODRONEが開発したF3C機であり、産業用ドローンの開発で培ってきた技術が多く使われているのが特徴です。

まず、何と言っても注目は、最近のF3C機の特徴である低重心仕様のローター面でしょう。重心位置をローター面に近づけることで、より機動性をアップさせており、そのためにリポバッテリーの搭載位置も前後重心の調整が簡単にできるように、ストレートタイプのものを採用しています。これにより、3D的な要素も多く取り入れられている最近のF3Cのレギュレーションにもしっかりと対応することが可能となっています。

そのリポバッテリーは、F3C用ボディを取り付けても着脱が容易におこなえるように、ワンタッチで交換できるタイプとなっており、このあたりも競技時に余計なストレスを与えない設計となっています。

また、テールの駆動方式は軽量化とテールコントロールの向上を図ったダイレクトテールドライブシステムを採用しており、メインマスト直下に搭載された大型のプーリーからテールローターを駆動させる仕様は、しっかりとテールを保持してくれるようになっています。

さらに、メインフレームの組み立てはボルトを使用していないことも、この「PDH-02C」の特徴です。これはドローン開発で培った接着方式を採用したことで、軽量かつねじれに強いフレームの開発に成功。製品は接着済みとなっているので、面倒な作業は一切不要なのも嬉しいところです。

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②チームクエストの最新機!Quest「Impaction E12S-775 Competition Version」

澤村選手や野々垣選手、土橋選手などが使用するのがクエストのF3C機。今回は、そんなクエストの最新機「Impaction E12S-775 Competition Version」を紹介していきたいと思います。

この最新機には35mmのテールブームが採用されており、機体の大型化によってテールヘビーになった従来機を重心やレバー比率の最適化を図り、ブラッシュアップした機体となっています。

注目のメインフレームはダブルカーボンメインフレームとなっており、軽量かつ剛性の高い機体構造となっています。またメインフレームはR加工済みです。また、精巧な造りのメインマスト。1mmのジュラコンスペーサーを採用しているのも見逃せません。

さらに、しっかりとしたテール保持性能を実現するために、大径のプーリーを採用し、高効率化を図っています。これにより、静演技、上空演技ともに、高いパフォーマンスを発揮することができるでしょう。他にも35mmと太いテールブームを採用したり、新しいスワッシュコントロールレバーを採用するなど、細部までかなり手が入れられているのが分かります。

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③ヒロボー渾身の一作「SST-EAGLE4 EP SSLIII」

※画像は5月に開催された静岡ホビーショーで展示されていたプロトタイプです。

ついに登場したあの名機「EAGLE3」の後継機である「SST-EAGLE4 EP SSLIII」は、今大会ではワークスフライヤーである向後選手が使用し、見事な飛行を見せてくれました。

この「SST-EAGLE4 EP SSLIII」の特徴は、大幅に変更がかかったメインフレームでしょう。「3」で採用されていたレバーによるコントロール方式から一転、この「SST-EAGLE4 EP SSLIII」ではダイレクトリンケージを採用し、パーツを減らしたことでメンテナンス性の向上を図るとともに、これまでとは違う新しいフィーリングを得ることができます。

また、注目のテール周りは新設計のカーボン水平尾翼と垂直尾翼が目立ちますが、実はテールユニットも新設計のもの。テールシャフトを支えるベアリングも大口径化し、しっかりとテールを保持してくれます。

さらに、この「SST-EAGLE4 EP SSLIII」では、2種類のバッテリーマウントを用意。さらにストレート方式か2段重ねかも選べるので、全部で4パターンの中から選ぶことができるようになります。

この「SST-EAGLE4 EP SSLIII」でも、他の機体同様低重心化は進められており、高い機動性を実現するためにさまざまな工夫がなされています。例えば、シリーズでは初とな12mmメインマストを採用。さらにこれに合わせるように、120度SWMに対応したスワッシュプレートも再設計されています。さらに、ピッチアームの比率を交換したことで、上空での飛行性能やホバリング時の止めが、さらにしっかりと効くようになりました。

④まとめ

今回は最新のF3C機のテクノロジーを紹介してきましたがいかがでしょうか?どの機体も、RCヘリの最高峰に位置するF3C日本選手権のために開発された機体であり、非常に高い飛行性能を持ったものとなっています。世界に誇る日本のヘリ開発。これからも革新的なF3C機が開発されて、世界のフライヤーを驚かせるようなフライトを見せてもらいたいですね。

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