F3C世界選手権で見事に世界制覇!PRODRONE「PDH-02C」に注目

さる、2019年8月にドイツで開催されたF3C世界選手権。結果はみなさんご存知の通り、日本が誇るヘリフライヤー伊藤寛規選手が、ディフェンディングチャンピオンであるスイスのE・グラバー選手を僅差で破り、通算6回目の世界チャンピオンに輝きました。また、伊藤選手のほか、磯匡敏選手、国井伸也選手で構成された日本チームは、磯選手が5位、国井選手が9位に入賞したことで団体戦でも優勝するという見事な成績を収めました。

今回はそんなF3C世界選手権を振り返りながら、伊藤選手と国井選手が使用し、見事チャンピオン機となったプロドローン社製のF3C機「PDH-02C」について紹介していきたいと思います。

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①2019年F3C世界選手権について

今年のF3C世界選手権は前述の通りドイツにて開催されました。F3C世界選手権は2年に一度開催されますが、以下のように伊藤選手を含めこれまで5人の日本人チャンピオンを輩出してきました。

1985年:田屋 恵唯
1987年:C・Youngblood
1989年:土橋 幸広
1991年:泉水 和幸
1993年:C・Youngblood
1995年:C・Hiatt
1997年:橋本 学
1999年:橋本 学
2001年:C・Youngblood
2003年:橋本 学
2005年:伊藤 寛規
2007年:伊藤 寛規
2009年:伊藤 寛規
2011年:伊藤 寛規
2013年:E・Graber
2015年:伊藤 寛規
2017年:E・Graber
※敬称略

伊藤選手は日本選手権を制覇する前に、代表となって挑んだ2005年の初めての世界選手権で見事に初出場初優勝に輝き、そこから4連覇を果たします。そんな伊藤選手の連勝記録を止めたのがグラバー選手でした。2013年に初優勝を果たすと、2015年は伊藤選手、2017年はグラバー選手と、交代でチャンピオンに輝くようになり、F3Cの世界は完全に2強状態となりました。

そんな両者が相まみえた今回の世界選手権では、伊藤選手が決勝最終日の最終フライトで見事な飛行を披露し、グラバー選手を振り切って優勝。6度目の世界チャンピオンに輝いたのです。また、日本代表として参戦した磯選手と国井選手も、それぞれ決勝に残り、磯選手が5位、国井選手が9位に入賞。3人の成績で判断される団体戦において、日本チームは見事に優勝を果たしたのでした。

②日本チームの機体について

そんな日本チームですが、伊藤選手と国井選手は、国産の産業用ドローンメーカーとして有名な、プロドローン製の「PDH-02C」を、磯選手は自らのEnergyPower RCと、所属するXLPowerがコラボレーションしたオリジナル機「WraithE(レイス)」で参戦。両機とも初めての世界選手権参戦ということで、現地でも大きな注目を集めていました。

今回はそんな両機の中から、見事チャンピオン機となった「PDH-02C」について紹介していきたいと思います。

③世界選手権優勝機プロドローン「PDH-02C」

この「PDH-02C」は、昨年のF3C日本選手権で伊藤選手が日本チャンピオンに輝いた際に使用していた機体で、それ以前に国井選手が2017年のF3C世界選手権でもプロトタイプを使用していたことで話題となった機体です。

機体の特徴としては、まず挙げられるのがボルトを使わず接着方式を採用した軽量かつ剛性の高いカーボンフレームでしょう。プロドローン社が産業用ドローンの開発過程で培ってきた技術を転用し、軽量でねじれに強い機体に仕上がっています。

また、機体の重心位置をローター面に近づけることで機体の機動性をアップさせているのも見逃せません。昨今のF3Cのルールは3Dフライトの要素も多く組み込まれており、機動性と軽量性を両立させた「PDH-02C」はまさに最新のレギュレーションに沿った機体となっています。さらに、重心位置を決める上で重要なリポバッテリーの搭載に関しても、前後の重心調整が簡単におこなえるストレートタイプを採用。ロック機構となっているので、交換も非常に簡単におこなえるようになっています。

また、テールの保持性能とコントロール性能が非常に高いのもこの「PDH-02C」の特徴です。軽量化とテールコントロール性能の向上を目的に採用されたダイレクトドライブシステムは、メインマストに設置された大型のプーリーによってテールローターを駆動させることで、優れたテール保持機能を実現しています。

外観上の特徴としては、メインマストからノーズまでの距離が短いことが挙げられます。これにより、水平飛行時のエレベーター制御性能が良くなっており、最近の流行りである等速感のある滑らかな水平飛行を実現しています。ボディもコンパクトなものとなっていますが、飛行姿勢や上空での視認性は問題なく、正確な演技を美しく魅せることができるのも特徴のひとつと言えるでしょう。

他にも、低重心を狙いセンターハブの高さを低くしたローターヘッドは、シンプルな構造を追求したことでメンテナンス性も良好。機体各部もそれぞれ高いメンテナンス性を持っており、信頼性の高い機体に仕上げていくことができるでしょう。

④まとめ

このように、「PDH-02C」は昨今の複雑化するF3Cのレギュレーションやトレンドしっかりと対応するため、最新のテクノロジーを駆使した機体となっており、伊藤選手が世界選手権の舞台で見事優勝したことで、世界中にその性能を証明することになりました。新時代を告げるF3Cの世界において、その主役となるべく誕生した「PDH-02C」の活躍は、今回の伊藤選手の世界制覇が皮切りとなって、今後次々と聞こえてくることでしょう。

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