目的や予算から選ぶ初めてのDJI空撮用ドローン

ドローンをこれから飛ばそうとしている人なら必ず知るであろう「DJI」というワード。世界最大のドローンメーカーであるDJI社の機体なくして、ドローンは語れないほどであり、初めてドローンで本格的な空撮をおこなうならば、DJI社の機体は候補から外せないような状況です。

そこで今回は、そんなDJI空撮用ドローンの幅広いラインナップの中から、自分に合った適切な機体を探すにはどうすればいいか、さまざまな切り口から紹介していきたいと思います。

①目的を明確にする

初めて空撮用ドローンを購入するなら、まずどういった目的で使用するのかを明確にした方がいいでしょう。「画質はそこそこで良いから手軽にいつでもサクっと撮影したい」と「本格的な空撮ビジネスまで使える機体が欲しい」では選ぶ機種もまったくことなってきます。

ドローンを使った空撮がどんなものか試してみたい、という人にはまずは「Tello」をオススメします。DJIの機体制御のテクノロジーをふんだんに盛り込んだこの機体は、手のひらに乗るほど小型ながら非常に安定感に優れており、従来の小型の機体=風に弱くフラフラする、というイメージを一新してくれるものです。

また、機体重量が200g以下ですので、航空法の対象とならないのも特徴です。周囲の安全には十分に注意頂きたいですが、いつでもどこでも飛ばすことができます。非常に小型ですので小さなカバンにも入れられますし、スマートフォンで飛ばせるので機体と充電したリポバッテリーだけ持っていけば良し。500MPのカメラが機首に内蔵されていますので、ジンバル付きの本格的なカメラを搭載した機体ほどではないですが、それでも十分きれいな空撮動画を撮影することができます。

もし、この「Tello」よりももっと本格的な機体で空撮をしたいというのであれば、次に候補に挙がるのは「Spark」か「Mavic Air」になります。「Spark」は非常に小型の機体ですが4本のアームは折りたたむことはできません。一方、「Mavic Air」はアームを折りたたむことができますので、機体サイズは「Mavic Air」の方が大きいですが、持ち運びはこちらのほうが便利かもしれません。

さらにアマチュアでもこだわりのハイアマチュアから、プロの現場で使えるほどの実力を持った機体を探している、というのであれば「Mavic2」か「INSPIRE2」になります。ともに空撮用ドローンとしては映像のプロの現場で活躍している機体ですが、機体サイズだけでなく、その思想も異なってきます。先発の「INSPIRE2」はカメラを交換することができ、さまざまなカメラを取り付けて現場に合ったものを選ぶことができますが、「Mavic2」は「Pro」「Zoom」「Enterprise」「Enterprise Dual」と機体によって搭載しているカメラや機能が異なってきます。「INSPIRE2」がプロ中のプロが使うハイエンドの機体、「Mavic2」は高性能ながら手軽に使えるハイアマチュア向けモデル(産業用のEnterpriseは除く)というイメージが近いかと思います。

DJIの機体はこのように幅広いラインナップを揃えていますので、自分が何をしたいかを明確にした上で機体を選ぶことが大切です。

ドローンステーションで「Tello」をチェックする!

ドローンステーションで「Spark」をチェックする!

ドローンステーションで「Mavic Air」をチェックする!

ドローンステーションで「Mavic2」をチェックする!

ドローンステーションで「INSPIRE2」をチェックする!

②価格から比較する

とはいえ、いざ購入しようとすると価格面も気になるところです。上段で紹介した機体を定価ベースで比較すると以下のようになります。

Tello:12,800円
Spark:54,800円
Mavic Air:104,000円
Mavic2 Pro:194,000円
INSPIRE2:389,000円

「Tello」のリーズナブルさが目立ちますが、それ以外ですと5万円→10万円→20万円と刻みながらラインナップされているのがわかります。一方、ハイエンドモデルである「INSPIRE2」は、他の機体とは異なり一つ上の価格帯となっています。目的もそうですが、予算的にどれが最適化を見極めるのも大切です。もし、初めてドローンを飛ばすなら、最初は「Mavic Air」くらいまでの中で選んでみて、本格的な撮影を試してみたくなったら「Mavic2」へステップアップ。プロとして空撮ビジネスをやっていくなら「INSPIRE2」を選ぶのが良いのではないでしょうか。

③カメラ性能から選ぶ

ドローンを使った空撮となると、やはりそのカメラ性能が気になるところです。今回紹介している5機のカメラの有効画素数とジンバルは以下のようになります。

Tello:有効画素数500万画素、機体内蔵
Spark:有効画素数1200万画素、2軸ジンバル
Mavic Air:有効画素数1200万画素、3軸ジンバル
Mavic2 Pro:有効画素数2000万画素、3軸ジンバル
INSPIRE2:搭載するカメラによる、3軸ジンバル

他にもカメラで比較するならば動画撮影のスペックやフレームレートなど比較とするべき項目はありますが、美しい空撮をするためにはジンバルの性能が大きな要素となります。「Tello」の場合、ジンバルがなく機体にカメラが埋め込まれていますので、機体が揺れれば映像も揺れます。臨場感はありますが、風が強い日に揺れ続けると、決して美しい空撮とはならないでしょう。また、同じジンバルでも2軸と3軸では3軸ジンバルのほうがあらゆる動きを打ち消しカメラのブレを守ってくれますので、本格的な空撮を目指したいならば3軸ジンバルがオススメです。

④飛行時間を比較する

飛行時間は、機体を選ぶ際の項目としてはあまり重要な要素ではないかもしれないですが、現場で実際に撮影しようとした時に気になる点となります。一般的には、バッテリーの容量と機体のペイロード、飛ばし方によって飛行時間は変わってきますが、カタログスペック上は以下のようになっています。

Tello:13分
Spark:16分
Mavic Air:21分
Mavic2 Pro:31分
INSPIRE2:27分(X4S搭載時)

最近ではリポバッテリーの進化とモーター、ESCの高効率化により飛行時間はどんどん伸びています。ついに「Mavic2」では30分の壁を超えてきました。アウトドアにドローンを持っていくとどこで撮影したいシーンに遭遇するかわからず、そういった時にバッテリー切れなのは非常にもったいないことになります。飛行時間は長ければ長いほど便利であり、これもひとつの選ぶ目安となるのではないでしょうか。

⑤まとめ

DJIの機体はどれも非常にハイスペックであり、よくぞこの高性能さをこの価格で実現している、というものばかりです。後は自分の目的な予算と合わせて、どの機体がベストか選んでいくことが大切です。ドローンを使った空撮はこれからさらに盛り上がっていくものであり、ホビーとしてもビジネスとしても有望です。まずは自分に最適な1機を見つけて頂き、この世界にドップリと浸かって頂きたいと思います。

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