DJI「Mavic 2 Enterprise Dual」でも注目!赤外線カメラの活用方法

さまざまな領域でドローンの活用が進んできている昨今、以前ではできなかったことや、ドローンにこのような活用方法があるのか!と驚くような事例も多く出現してきています。

そんな中、大きな注目を集めているのが赤外線カメラです。赤外線カメラは温度を可視化することができるカメラで、ドローンに搭載することでさまざまな活用方法があり、多くの領域でその活用が模索されています。そこで今回は赤外線カメラを搭載したドローンの活用方法について見ていくことにしたいと思います。

①ソーラーパネルの点検

赤外線カメラを搭載したドローンの活用でまず考えられるのがソーラーパネルの点検です。最近では大規模なメガソーラーもよく見かけるようになりましたが、このソーラーパネルがきちんと発電できているか、不具合が生じていないかをチェックするのに赤外線カメラが利用できます。

具体的には、ソーラーパネルは、パネルに汚れや破損があるとパネルがホットスポットと呼ばれる状態になり、異常に高温となって発熱するようになります。その異常な高温をドローンに搭載した赤外線カメラで撮影することで発見することができるのです。

従来、ソーラーパネルの点検は人間がハンディ型の赤外線カメラで1枚1枚チェックをおこなっておりました。しかし、最近では前述したようなメガソーラーなど大規模なソーラーパネルが多く出現するようになり、この方法では時間とリソースが多く取られ非効率極まりありません。

しかし、ドローンに赤外線カメラを搭載し、上空から撮影することで時間の短縮を図り、作業の効率化を促進することができます。自宅の屋根に設置された小規模なものから、丘陵地などに設置された広大なメガソーラーまで、今後ソーラーパネルの上をドローンが飛ぶシーンを多く見ることができるのではないでしょうか。

②災害・遭難時のレスキュー

温度を見える化できるということは、災害発生時にレスキュー活動で貢献できる可能性があります。例えば火災発生時に火元がどこか特定し、消火活動の助けにすることもできます。火災発生時はなかなか人間が近づくことが難しい場面がありますが、ドローンが接近して赤外線カメラで撮影することで、さまざまな情報を消防やレスキュー側に伝えることができるでしょう。

一方、遭難時にも赤外線カメラを搭載したドローンの活用が模索されています。例えば山の中で遭難してしまった場合、上空から赤外線カメラで撮影しながら飛ぶことで、人間の体温を感知し、遭難者の発見をより早くすることができるでしょう。山は木がたくさん生えていることもあり、上空から普通に撮影しただけでは遭難者を発見することが難しいですが、温度ならば例え木が多く生えていても、遭難者の位置を発見することができます。赤外線カメラ搭載のドローンで、1人でも多くの遭難者が早期に発見できるのであれば、素晴らしいことではないでしょうか。

③生き物の実態調査

②の遭難者の発見に近いものがありますが、山の中に住む多くの動物たちの特定の動きを、赤外線カメラで把握することができれば、どういった生態系なのかだけでなく、個体の数や里へ降りてくる獣道の把握、生き物の監視などをおこなうことができます。

昨今、田畑の鳥獣被害は深刻さを増すばかりです。これは田畑の面積が拡大し、山と人間が活動するエリアの中間がなくなったことで、これまでそれぞれのエリアだったものが曖昧になってしまい、動物たちが田畑に簡単に降りて来れるようになったことが主な原因とされています。

こういった鳥獣被害について、まずはその原因を探るべく、赤外線カメラを搭載したドローンを飛ばすことで、動物たちの個体の数や行動パターンを把握し、どういった獣道を使って麓まで降りてくるのか理解することで、次の対策に活かすことができるようになっています。これも②の遭難者の発見同様、上空から普通のカメラで撮影したのでは分からない動物たちの動きを赤外線カメラを使うことで把握できるという利点があります。

④まとめ

ここまでで、ドローンに赤外線カメラを搭載することでさらに活躍の場が広がることがご理解いただけたのではないでしょうか。赤外線カメラ+ドローンという組み合わせは、今後ますます可能性を感じさせるものであり、さまざまな活用方法が模索されていくことでしょう。さらにドローンの活躍するシーンが増えることは、非常に楽しみですね。