空撮ドローン比較!「DJI Mavic3 Classic」と「DJI Air2S」
空撮ドローンの世界で圧倒的な存在感を放つDJI。そのDJIが11月2日に発表した「DJI Mavic3 Classic」は、フラッグシップモデルである「DJI Mavic3」から、必要な機能を絞りつつ、価格をリーズナブルに抑えたドローンで、発表以来大きな反響を呼んでいる機体です。
一方で、DJIには「DJI Air2S」という、高性能かつリーズナブルな機体もラインナップされており、若干の価格差もある中でこの2機でどちらを選べばいいのか、迷う方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は「DJI Mavic3 Classic(以下、Mavic3 Classic)」と「DJI Air2S(以下、Air2S)」の各部を比較し、その差を見ていきたいと思います。
①「Mavic3 Classic」と「Air2S」のカメラ性能は?
まず、空撮ドローンの一番の注目ポイントであるカメラ性能から見て行きたいと思います。
先発の「Air2S」は、1インチCMOSセンサー搭載で有効画素数が20MPのカメラが搭載されています。動画の解像度は5.4K30fpsに対応、4K Ultra HDなら60fpsに対応しており、動画の最大ビットレートは150Mbpsです。小型ドローンに搭載されるカメラとしては十分な性能を持っているのではないでしょうか?
一方、最新の「Mavic3 Classic」はハッセルブラッド社開発の小型カメラが搭載されています。スペックとしては、4/3型CMOSセンサー搭載で有効画素数は20MP。動画は5.1K50fps、DCI 4K120fps(こちらは録画フレームレート。該当の動画はスローモーション動画となる)に対応しており想像以上のスペックを誇ります。また、f/2.8〜f/11の範囲で絞りの調整が可能なだけでなく、動画の最大ビットレートはH.264 / H.265:200 Mbpsとなっています。
次に各機体ごとに備わっている撮影機能について見ていきたいと思います。
「Air2S」には、ハイパーラプスとパノラマ撮影モードとして、通常のハイパーラプスだけでなく、広角撮影、180度撮影、スフィア撮影が用意されています。また、この機体にはマスターショット機能も用意されており、被写体を中心に捉えながらポートレートや近距離、ランドスケープなど10種類の飛行パターンでフライトしながら撮影をおこなってくれます。撮影シーンに応じて使い分けてみたい機能です。
そして、被写体を捉える機能としては、Spotlight 2.0、ActiveTrack 4.0、およびPoint of Interest 3.0からなる「フォーカストラック」機能を搭載していることで、被写体を逃さず撮影することができます。
一方で「Mavic3 Classic」では、マスターショットはもちろんのこと、オリジナリティ溢れる映像を簡単に撮影できてしまうクイックショット機能ではドローニー、ロケット、サークル、ヘリックスといった撮影方法があるだけでなく、ハイパーラプスやパノラマもしっかりと用意されています。
さらに、トラッキング機能もパワーアップし、ActiveTrack5.0に進化。さまざまな方向から移動する被写体をトラッキングできることで、映像表現がグンと上がっています。
②「Mavic3 Classic」と「Air2S」の飛行性能と安全性能は?
ではここからは両機の飛行性能と安全性能について比較していきたいと思います。
まずは気になる飛行時間ですが、「Mavic3 Classic」は最大飛行時間が46分、「Air2S」は最大時間が31分となっています。
機体のサイズが異なることもあり、バッテリーの容量が大きく違うため(Mavic3 Classicが5000mAh、Air2Sが3750mAh)が飛行時間にも影響してきていますが、それにしても「Mavic3 Classic」の46分というのは驚異的な長さではないでしょうか。
次にDJIドローンの特徴でもある安全性能についても比較してみたいと思います。ここでは両機の障害物検知をメインに見ていきましょう。
「Air2S」は、前方、後方、上方、下方の4方向に障害物検知システムが搭載されています。さらに高度操縦支援システム「APAS4.0」により、機体が能動的に障害物を回避しながら飛行してくれます。
次に「Mavic3 Classic」では、全方向デュアルビジョンシステムを搭載。前後、左右、上下すべての方向で障害物を検知することが可能です。さらにパワーアップしたAPAS5.0により、迅速かつスムーズに障害物を回避してくれます。
③「Mavic3 Classic」と「Air2S」の映像伝送は?
最後に映像伝送システムを比較していきたいと思います。
「Air2S」には当時の最先端であるO3(OcuSync3.0)が搭載されています。最大動画伝送距離は日本では最大8km、動画の画質は1080p30fpsとなっています。一方、「Mavic3 Classic」では、さらにパワーアップしたO3+を搭載しており、動画伝送距離は最大で8kmですが、画質が1080p60fpsと進化しています。美しい映像を安定的に送ることで、信頼性の高い空撮をおこなうことが可能になっています。
④まとめ
今回はDJIの空撮ドローン「Mavic3 Classic」と「Air2S」について各部の比較をしてきましたがいかがでしたでしょうか?
性能的には後発の「「Mavic3 Classic」が優れているのは当然ですが、価格差が6〜7万円(セットなどによる)あり、「Air2S」も基本をしっかりと押さえた作りとなっているので、以前に発売されているからスペック的にダメというわけではありません。
ご自身の利用シーンや予算、スキルに応じて自分に合った最適なドローンを見つけることが大切です。「Mavic3 Classic」と「Air2S」という人気ドローンで、素晴らしい空撮ライフを楽しんでもらえればと思います。