個性豊かな産業用ドローンが登場!第8回国際ドローン展レポート!
2022年7月20日~22日にかけて、東京都にある東京ビッグサイトで第8回国際ドローン展が開催されました。6月のJapanDroneに続く産業用ドローンの展示会ですが、今回もいくつか興味深いドローンが展示されていましたので紹介していきたいと思います。
①O.S.Professional / RM-Quad33
小川精機(O.S.)の産業用ドローンブランドであるO.S.Professionalは、ブースにて初披露となる「RM-Quad33」を展示しました。このドローンはドローン搭載型発電機(レンジエクステンダー)の「GT33REU」を搭載したハイブリッドドローンです。仕組みとしては「GT33REU」で発電してフライト用のバッテリーを充電しながら飛行することで長時間の飛行が可能になります。燃料タンクは950ccのものを2つ搭載しており、ここに燃料となるガソリンを入れて約90分のフライトが可能。レンジエクステンダーで発電した電気は機体に搭載されている他のデバイスへも供給可能なのが特徴です。
O.S.Professionalでは、本機はまだ開発中とのことですが、2022年の秋以降に発売を予定しているとのことです。
②Futaba / FMT-05
ラジコンやドローンの送信機の世界で大きなシェアを持っているFutabaこと双葉電子工業。そのFutabaが参考出品していたのがグラウンドコントロールステーション「FMT-05」です。
こちら送信機としての役割だけでなく、グラウンドコントロールステーションとしての機能も搭載されているようです。
中央には非常に大きな液晶画面が搭載されており、5.7GHz帯やSub-Ghz帯によるFull HDの画像伝送システムを搭載。長距離伝送と低遅延伝送により快適な画像伝送環境を整えてくれるようです。こちらも今後注目したいアイテムですね。
③先端ロボティクス財団 / VTOLカーボンカイトプレーン「不死鳥」
展示会の中でも特異な存在だったのがこちらのカーボンカイトプレーンです。超郷里飛行用の純国産のVTOLカーボンカイトプレーンで、小型機、中型機、大型機の3種類がラインナップされています。
この機体は過去に実際に東京湾を50km縦断した実績もある機体で、新型機ではカイト部分にカーボン素材を採用することで飛行効率のアップに成功しているとのこと。
VTOL機らしく垂直離着陸ができる点と、カイトを使った航続距離と燃費の良さで、マルチコプター型のドローンとは違った進化を続けていきそうです。
④IHIエアロスペース / i-Gryphon
IHIエアロスペースブースに展示されていた、人が乗れてしまいそうなほど巨大なドローン「i-Gryphon」が凄まじい存在感を放っていました。
この「i-Gryphon」は、サイズが全長全幅とも3180mm、空虚重量で102kg。600ccのツインロータリーエンジンを搭載し、最大ペイロード47kgを誇ります。しかも航続距離は50kmということで(※いずれもIHIエアロスペース社カタログスペックより)、ペイロードとロングフライトを両立させた機体となっています。
浮上は機体横のダクテッドファンにより浮上推力を発生させ、電動プロペラの回転制御で機体の姿勢を制御するハイブリッド方式が採用されています。
機体の大型化は昨今の産業用ドローンのトレンドですが、新しいタイプのハイブリッドドローンにも注目していく必要がありそうです。
⑤ACSL / AirTruck
ACSLのブースには量産型物流専用ドローン「AirTruck」が展示されていました。このドローンはペイロード5kgに対応した日本初の量産型物流専用ドローンとなっており、重心制御技術により、搭載した荷物の揺れを抑えることが可能。安定した飛行で人手不足の物流業界においてラストワンマイル配送を狙う機体とされています。
⑥まとめ
今回は第8回国際ドローン展で見た機体について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?先月のJapanDrone同様、専門的で個性溢れる機体が集まっており、産業用ドローンの業界がますます発展していく雰囲気をあちこちで感じました。また、本編では触れませんでしたが、写真のような水中ドローンも活況となってきています。
ドローンステーションブログでは、今後も随時産業用ドローンの最新ニュースをお届けしていきたいと思います。