ドローンの最新トレンドがここに!「JapanDrone 2021」レポート!

2021年6月19日

ドローン単独の展示会としては日本で最大の規模を誇る「JapanDrone2021」が、さる6月14日〜16日に千葉県にある幕張メッセで開催されました。

昨年9月に続きコロナ禍での開催となってしまった本展示会ですが、今回はさまざまな分野から多くの企業が出展し、安全に配慮しつつも熱気を帯びた展示会となりました。

そこで今回はドローンステーションの視点で、注目のドローンについて紹介していきたいと思います。

①SONY / Airpeak S1

今回のJapanDrone2021で大きな注目を集めたのがSONYの「Airpeak S1」です。6月に発表となったこの機体は、同社のフルサイズミラーレス一眼レフ「α」を搭載できる最小ドローンであり、独自開発のモーターやプロペラ、制御システム、センシング技術で非常に緻密なフライトが可能となっています。

また、機体と飛行情報のクラウド管理による安全な飛行等により、高画質空撮映像を制作することができる機体となっています。

②PRODRONE / PDH-GS120

プロドローンは今回も意欲的な機体をいくつも展示していました。その中でも異彩を放っていたのが新開発の120cc電子制御エンジンとヘリコプター専用フライトコントローラーを採用したシングルローター型ドローン「PDH-GS120」です。この機体はシングルローター特有の高い飛行性能を持ちつつ、ペイロード10kgで2時間の自動飛行が可能となっており、今後は離島間や孤立地区への物資輸送、広域監視任務、農薬散布等に最適な機体となっています。

③PRODRONE / 水空合体ドローン

最近のドローンの展示会では必ず注目される水中ドローン。その水中ドローンと空を飛ぶ通常のドローンを組み合わせたのが、プロペラの水空合体ドローンです。この機体は水中ドローンを機体下部に格納し、潜水させたい場所まで飛行し、そこで水中ドローンを着水させて水中に潜らせて点検などをするもの。作業が完了次第、今度はケーブルを巻き上げて機体を回収することができます。従来は点検する箇所まで船などで近づいていたものをドローンでの運搬に置き換えた画期的な機体といえるでしょう。

④YAMAHA / YMR-08

農薬散布の世界で有名なヤマハは農薬散布用ドローンを展示していました。このYMR-08は従来からあった機体にオートパイロット機能を搭載したもので、散布を効率よく、そしてさまざまな粒剤にも対応した機体となっています。注目はノズル部分のローターが二重反転になっていること。これにより株元までしっかりと薬剤をムラなく散布することが可能です。

④YAMAHA / ドローン用シリーズハイブリッドコアコンセプト「SHEV」

この「SHEV」は同社の産業用無人ヘリコプターに搭載されている400cc4ストロークガソリンエンジンを搭載した発電ユニットです。エンジンで発電し供給電圧は300V。連続での飛行時間は約4時間ということで、ドローンの長時間飛行に貢献することができそうです。

⑤双葉電子工業 / 産業用プロポシリーズ

機体を操縦するプロポを開発している双葉電子工業では、さまざまな用途に使える産業用プロポを展示していました。スタンダードなモデルから防水防塵加工されたものや、オンボードタイプのものなど、用途に応じて使い分けることができそうです。

⑥小川精機(O.S.) / レンジエクステンダー

模型用エンジンのトップシェアを誇る小川精機は、ドローン搭載型発電機レンジエクステンダーを展示し注目を集めていました。このレンジエクステンダーは、混合ガソリンを燃料としたエンジンによって発電をするもので、搭載したドローンが連続11時間の飛行に成功しています。エンジンとスターター、発電機を一体型にしたことでコンパクトな設計となっており、さまざまな機体に搭載することができそうです。

⑦TERRA LABO / TERRA Dolphin 8000

全幅8000mmを誇る超大型長距離無人航空機が会場入口に展示され、大きな注目を集めていました。驚くべきは全幅8000mm、全長4600mmという巨大な機体ながら重量が80kgしかないこと。非常に軽量に作られており、航続時間20時間、航続距離2000km、最大積載量40kgを考えるとさまざまな用途に使用できそうです。実際に飛ぶ姿を見てみたい1機ですね。

⑧NTT e-Drone Technology / AC101

軽量、コンパクト、低燃費をコンセプトにした新型農薬散布ドローンです。使いやすい着脱式タンクと折りたたみ式のプロペラやアーム、大容量のインテリジェントバッテリーを搭載し、1バッテリーで最大2.5haの散布を可能としています。機体もバッテリーも軽量で持ちやすく、運用するにあたって取り回しも楽なものとなっており、使いやすさを前面に出したドローンとして注目を集めそうです。