信頼性抜群！クエストのRCヘリに迫る！
日本におけるRCヘリの歴史は複雑かつまとまった資料や文献が少なく、その全貌を把握できている人はあまり多くないと思います。そんな日本のRCヘリの歴史の中でも、その爪痕をハッキリと残しているのが京商のRCヘリたちです。そんな京商のRCヘリ事業が2010年に移管されたのが今回紹介するクエストになります。
クエストは正式には株式会社クエストコーポレーションといい、長野県を本拠地に30クラスからF3C機まで、幅広いラインナップの機体を開発している企業です。近年では、京商「キャリバー」を進化させた「ネオ・キャリバー」シリーズや、F3C機として世界中のトップフライヤーが愛用している「インパクション」など、信頼性に優れた素晴らしい機体を開発、製造、販売しています。
そこで今回はそんなクエストのRCヘリの特徴と、最新機の紹介をしていきたいと思います。
①クエストのRCヘリの特徴
クエストのRCヘリのルーツは前述したように京商のRCヘリとなっています。しかし、そこからさまざまな改良やトレンドに合わせた仕様変更が加わっており、決して設計が古かったりすることはありません。むしろ、毎回新型機には明確なコンセプトが与えられており、意欲的な仕組みを導入してくることが多いメーカーです。
これらの設計と開発を主に担っているのが、同社の神谷裕司氏です。同氏はフライヤーとしても一流で、F3C日本選手権に毎年出場し、上位入賞を果たすスキルの持ち主であると同時に、クエスト製ヘリを使う選手のサポートもこなし、RCヘリ界では「ヘリの神様」と呼ばれる存在です。
神谷氏がすごいのは、あらゆる事柄をロジック立てて解説できてしまう点。RCヘリに関する知識は半端なく、フライバーレスや電動化といった最新トレンドの収集も積極的におこなっています。
そんな神谷氏を中心に開発がおこなわれているクエストのヘリは、非常に高い信頼性を持った機体となっています。F3Cだけでなく、過激なフライトをおこなう3Dの世界でも通用する機体を多くリリースしており、国産のRCヘリとして日本国内だけでなく、世界各国から高い評価を得ています。
また、クエストのヘリは細部まで考え抜かれた仕様となっており、剛性の高いフレームや細かいアイテムひとつひとつの精度の高い仕上がり、堅牢な素材の採用、効率性を考えたフレームレイアウトなどは、フライヤーに使い勝手の良さや安心を与えてくれるものとなっています。
②最新機「Impaction E12S-775 Competition Version」
そんなクエストの最新機が、2019年9月に発売したF3C機「Impaction E12S-775 Competition Version」です。この機体は前作「Impaction E12S-787」を最新トレンドに合わせややコンパクトにした機体で、小さくなった分、テールヘビーを解消し、重心やレバー比率も最適化。機体各部の剛性をアップさせるなど、さまざまな部分をパワーアップさせた機体となっています。
メインフレームはダブルカーボンメインフレームとなっており、軽量ながら確かな剛性を確保。フレーム自体はアール加工済みと、細部までこだわった造りがさすがです。また、シュワッシュコントロールレバーを新設計のものに変更し、プーリーも大経のものに変更されたことで効率がアップしています。さらに、メインローターグリップには1mmジュラコンスペーサーを採用、剛性のしなやかさを兼ね備えた35mmのテールブームも見逃せないアイテムのひとつです。
このように、大きなアップデートが施された「Impaction E12S-775 Competition Version」は、2019年のF3C日本選手権でも素晴らしい成績を上げるなど、現代のF3C競技にて確かな存在感を示しています。
③まとめ
クエストではこの「Impaction E12S-775 Competition Version」以外にも、ネオキャリバーの30、50クラスエンジンヘリ、550、600クラス電動ヘリなど、豊富なラインナップが揃っており、初心者からエキスパートフライヤーまで幅広いユーザーに対応できるようになっています。一度飛ばしてみると、その基本設計の確かさや、ユーザーに寄り添った取り扱いやすさ、飛ばしやすさがわかるはずです。今年の夏はぜひクエスト製のRCヘリを飛ばしてみませんか？