知っているようで知らない!? ドローン用語の基礎知識【第5回】

いつの間にか(!?)人気シリーズになってしまった「ドローン用語の基礎知識」。第5回も、分かりそうでイマイチ分からない、ドローン用語をご紹介していきたいと思います。それではさっそくいってみましょう!

①風見鶏効果

マルチコプター型の機体では、ホバリング時にしっかりと決まった位置、高度、そして向きを維持しますが、シングルローター機の場合、機首を風上に向けたがる挙動を出すことがあります。RCヘリコプターを飛ばしている人は、この挙動を必ず感じたことがあると思いますが、機体が自然と風上に機首を向けたがることを「風見鶏効果」と言います。この効果を考慮して、RCヘリコプターの練習は必ず機首を風上に向けて、機体の挙動を安定させて飛ばします。

②ドローン用パラシュート

近年登場したアイテムに、ドローンに搭載するパラシュートがあります。このパラシュートは、上空を飛行中に万が一の事態が発生し、機体が墜落する際に、機速を出したまま地上の物や人に当たるのではなく、パラシュートを展開して機体を減速させることで、被害を最小限に抑える目的で搭載されるものです。もちろん、機体へのダメージも最小限に抑えることもでき、地上での被害も大きくならないようにできるため、ドローンのセーフティネット的な役割を担うものとなっています。

③ストレージ電圧

ドローンの飛行に使うリポバッテリーは、飛行時は100%までフル充電しておくが、保管時は電圧を下げて、安全な電圧で保管しておかなくてはいけません。最近の充電器にはストレージモードが付いており、これを使って充電(放電)すると、安全な電圧(通常は60-70%程度と言われる)に調節してくれます。リポバッテリーはフル充電や、15-20%程度だとバッテリーが壊れやすいので、飛行後の保管時は、必ず充電、もしくは放電をおこなって、電圧を適正な値にしておくことが大切です。

④航空局

 

航空法で定められた禁止空域での飛行や、禁じられた飛ばし方をおこないたい場合、飛行許可の申請を出すのが地方航空局になります。飛ばすエリアによって、それぞれ東京航空局か大阪航空局に分かれます。北海道から長野県や静岡県までは東京航空局、北陸から中部、九州、沖縄県までは大阪航空局の管轄となり、定められフォーマットに必要事項を記載して提出し、許可を得て初めて飛ばすことができるようになります。詳しいエリアや申請先については、下記をご参照ください。

本省運航安全課、地方航空局及び空港事務所の連絡先等一覧

http://www.mlit.go.jp/common/001110211.pdf

⑤ドローン展示会

さまざまなビジネスシーンでドローンの活用が模索されている昨今、国内外で多くのドローンの展示会がおこなわれています。日本国内ですと3月に「JapanDrone」、4月に「国際ドローン展」がおこなわれており、日本国内のドローン関連メーカーがブースを出展します。また、海外でも多くの展示会が催されていますが、特に近年注目されているのが、アメリカで開催される「Xponential」と「Inter Drone」です。この2つはアメリカだけでなく、欧米やアジアから多くのドローンメーカーや周辺企業が集まる世界的なイベントとなっており、ドローンの最新事情が分かるものとなっています。日本のドローンイベントは、海外からの出展が少なく、海外からの日本のドローンマーケットへの注目の低さが非常に残念なところです。