DJI最新鋭ドローン「Mavic2」&「Mavic2 Enterprise」徹底比較!

昨年夏発売されて以来、爆発的なヒットとなった「Mavic2」。小型で折りたたみができるため携帯性が抜群ながら、高性能な4Kカメラを搭載し、全方向に障害物検知センサーを搭載するなど、そのスペックは一般用途の先輩機である「Phantom4 Pro」を凌ぐものとなっており、あっという間にDJIの主力製品に成り上がっていきました。

一方、その「Mavic2 Pro」から遅れること3ヶ月あまり、2018年の秋に発表されたのが「Mavic2 Enterprise」です。この機体は「Mavic2」をベースに産業用として開発された機体で、従来のDJIドローンには見られなかったさまざまな工夫が施されており、産業用に力を入れるDJIの情熱が具現化された機体となっています。

今回は同じDNAを持ちながらそれぞれが特徴的な「Mavic2」と「Mavic2 Enterprise」の違いを見ていきたいと思います。

↓↓DJI「Mavic2」シリーズのラインナップや詳細は「ドローンステーション」でチェック!

①ベースとなる機体は同じ?

さて、「Mavic2」と「Mavic2 Enterprise」の2機は似て非なるもの、いう路線で今回のブログを書こうと思っていますが、まずは2機に共通する点を見ていきたいと思います。

まずは機体そのものです。基本的には先行で発売された「Mavic2」を踏襲しており、見た目だけでなく、中身もほぼ同じものとなっています。産業用ドローンでは高い信頼性と冗長性が求められますが、一般用途の「Mavic2」自体が非常にハイスペックなものとなっているので、基本大きな変更なく、そのまま使用できています。

一方、「Mavic2 Enterprise」ならではの違いもあります。それは後述するアクセサリーを取り付けるために、機首上部にアクセサリー取付口が用意されています。これは「Mavic2」にはないもので、産業用の「Mavic2 Enterprise」のみのオリジナル装備となります。

その他は機体サイズやバッテリーに変更はなく、飛行時間や飛行速度などもまったく一緒となっています(重量はやや変わります)。また、折りたたみの機構も同じもので、一般用だけでなく、産業用としても高い携帯性を有しているのが特徴です。

また、全方向障害物検知システムやAPAS高度操縦支援システムなども両方に共通するところとなっており、一般用としてだけでなく、産業用としても高い安全性を実現していることになります。

↓↓DJI「Mavic2」シリーズのラインナップや詳細は「ドローンステーション」でチェック!

②ラインナップによるカメラの違い

ここからは、「Mavic2」と「Mavic2 Enterprise」で異なる部分を見ていきたいと思います。まずはカメラです。現在、一般用の「Mavic2」には「Mavic2 Pro」と「Mavic2 Zoom」、そして産業用としては「Mavic2 Enterprise」と「Mavic2 Enterprise Dual」の合計4種類のラインナップがありますが、このうち、「Mavic2 Zoom」と「Mavic2 Enterprise」には同じダイナミックズームの付いたカメラが搭載されています。カタログスペックでは若干数値が違うところがあるのですが、実感できないほどの誤差ですので、同じカメラと解釈していいでしょう。

一方「Mavic2 Pro」には老舗カメラメーカー「ハッセルブラッド」が開発した1インチCMOSセンサー搭載の小型カメラが搭載されており、空撮ドローンの中でも最上級の美しい空撮映像を撮影することができます。

そして「Mavic2 Enterprise Dual」には、ビジュアルカメラとサーマルカメラを一緒にしたカメラユニットが搭載されています。これにより、可視画像と熱画像それぞれの画像を撮影することができるだけでなく、それぞれをリアルタイムで統合させながら見ることができ、火災現場での捜索活動や、遭難者の捜索から救助まで幅広いシーンで活用することができるでしょう。

このカメラの違いは、より高画質な空撮に特化した「Mavic2 Pro」と、一般用途でもビジネスでの現場でも、遠くまで望遠で空撮したいニーズに答えた「Mavic2 Zoom」と「Mavic2 Enterprise」、そして、サーマルカメラをビジュアルカメラと一緒に標準装備することでさらに特定領域での活躍を目指した「Mavic2 Enterprise Dual」というように分けることができます。それぞれの活用シーンで最も性能を発揮できるカメラを搭載することで、ラインナップによって性格をしっかりと分けているのが特徴的です。

↓↓DJI「Mavic2」シリーズのラインナップや詳細は「ドローンステーション」でチェック!

③「Mavic2 Enterprise」のアクセサリーについて

①で述べたように、「Mavic2 Enterprise」には、一般用の「Mavic2」にはない、さまざまなアクセサリーを取り付けることができます機能があります。これにより、さらに特化した性能を持つようになり、それぞれの領域で活躍できるようにカスタマイズを施すことができるようになります。

現在、容易されているアクセサリーは3つあり、それぞれ「スポットライト」「スピーカー」「ビーコン」と呼ばれています。どれも産業用途で使用する際には非常に便利なもので、DJIが産業用ドローンの安全性に対して高い意識を持っているのが分かります(決して一般用のドローンが安全性が低いというわけではなく、十分すぎるほどの安全性を一般用の機体でも有しているのに、さらに一段高いレベルを実現している、という意味です)。

「スポットライト」は、デュアルスポットライトとなっており、機体上部に取り付けることで夜間や暗い場所でも安全に飛行させることができ、遭難者に光を届けることで安全な場所まで誘導することができるもの。遭難者の救助や災害救助は夜間におこなうことも少なくなく、このアクセサリーを活用することで、安全かつ的確な飛行や誘導がおこなえることでしょう。

次に、「スピーカー」は、機体上部に拡声スピーカーを取り付けることができ、上空から地上で動いている人に指示や注意を与えることができます。ドローンは上空から俯瞰した映像を簡単に見ることができるので、上空から多くの人に的確な支持を出すことができます。ドローンオペレーターと地上のチームのコミュニケーションを取るのに最適なアクセサリーではないでしょうか。

そして「ビーコン」は、機体上部に白色閃光灯を取り付けて衝突防止ビーコンとして使用することができます。これにより、離れた場所でドローンで作業をしている他のオペレーターからも、あなたの機体が近くを飛行していることを認識できたり、夜間での作業時もドローンが飛行していることを周囲に知らせることができます。

④まとめ

アクセサリー以外にも、「Mavic2 Enterprise」には産業用として無くてはならないGPSタイムスタンプが用意されているなど、より特化した機能が備えられています。一方で、一般的に空撮をおこなうのに必要な性能は「Mavic2」で十分に持っており、あえて高価な「Mavic2 Enterprise」に手を出す必要がないのも事実です。用途と活用シーンをよく考えて、4つのラインナップから自分に最適な機体を探すようにしましょう。

↓↓DJI「Mavic2」シリーズのラインナップや詳細は「ドローンステーション」でチェック!