注目のドローンを一気に紹介!第10回国際ドローン展レポート!

さる7月24日から26日にかけて、東京ビッグサイトにて第10回国際ドローン展が開催されました。記念すべき10回目となる今回も多くも来場者が訪れ、活況を呈した展示会となりました。

今回はそんな国際ドローン展の中から注目の機体を紹介していきたいと思います。新しい技術に支えられ、これまでになかったドローンが多く展示された今回の国際ドローン展。早速見ていきたいと思います。

①飛燕 / E・C・R

株式会社E・C・Rブースに展示されていたこちらのドローン。インフラメンテナンス材噴射装置搭載ドローンの「飛燕」です。前作の「アスカ」から進化し、インフラの変状箇所が進行する前に早期発見、早期補修をおこなうことができます。

さらにタンクを搭載し、より安価に大容量の液剤を噴射可能です。この「飛燕」を通じて、インフラの機能に支障が生じる前に対策をおこなう「予防保全」により、効率的なインフラメンテナンスを実現します。

②IBIS2 / LIBREWARE

LIBREWAREブースに展示されていたコンパクトなドローン「IBIS2」は、超狭小空間点検ドローンです。狭く暗い設備の中に入っていき、点検業務に効率性と安全性の向上をもたらせます。

この「IBIS2」では業界最小の20cmの機体で狭小空間に進入。暗闇や粉塵環境でも鮮明に撮影しながら安定飛行で最深部に到達します。電波が届かない場所では自社開発のエクステンションアンテナを設置し無線環境を作り、上下が反転した状態でもタートルモードによって再離陸が可能で、これにより帰還率が大幅に向上しています。

③FF2 / FINDi

こちらのFF2は水中調査用の水中ドローンで、国産モデルとして注目を集めています。国内メーカーの新型レンズとイメージセンサー搭載の専用カメラを搭載。さらに、機体の上方にもFPVカメラとLEDライトを取り付けることができるため、下から上部の状況を撮影することができます。

機体は全周ソナーを搭載し、最大速度は4ノットを記録。稼働時間は9時間を誇り、調査を中断することなく航行が可能です。また、機体からの映像は超高画質を低遅延で送信可能な光ファイバーケーブルを準備。プロの想いに応えるハイエンドモデルとなっています。

④R-SWM Version3 / TYPE-S

TYPE-Sブースに展示されていたこちらのドローンは、任意の高度、任意の緯度と経度における上空気象観測をおこなうことができる機体です。主な用途として風力発電計画時の事前調査及び事後検証、上空気象観測、海上等の多湿環境での気象観測などが挙げられます。

機体はACSL社製の「ACSL-PF2」がベースとなっており、そこにボルトオン可能な気象観測機器を搭載できます。観測項目は風向、風速、温度、湿度、気圧が計測可能で、専用ソフトでリアルタイムに情報を把握することが可能です。

⑤飛鳥 改五 二型 / 日本鯨類研究所

こちらの飛鳥は日本鯨類研究所に展示されていた大型ドローンで、実用機として南極海の調査に投入されている機体となります。この機体は垂直離着陸自立型無人航空機となっており、最高速度は160km/h、航続距離は100kmとなっており、驚くべきスペックを持ち合わせています。

さらに同研究所ではこの機体をさらに進化させた「飛鳥改五丙二型」という、水素燃料飛行実験機も発表しており、こちらにも注目が集まります。

⑥Phoenix LR / 九州大学

九州大学が展示していたのが小型固定翼ドローン「Phoenix LR」です。このドローンは、地形的制約と気象的条件(酷暑)から地上での徒歩や車による広域的な探査が困難な地域において小型固定翼ドローンでの航空磁気探査を計画し、製作されたドローンです。

120ccガソリンエンジンを搭載し、GPS信号による自動飛行により時速100km/hで約5時間の飛行が可能とのことです。

⑦ELIOS3 / ブルーイノベーション

ブルーイノベーションブースでデモフライトをおこなっていたのは、同社が手掛ける屋内点検ドローン「ELIOS3」です。このドローンは屋内のインフラ点検用の小型ドローンで、必要に応じて機体にさまざまなペイロードを搭載し、課題解決を図っていきます。

特徴としては低照度下でも鮮明に広範囲を撮影できる点と、高い耐衝突性で狭小空間で施設に接触や衝突して機体が大きく傾いても独自のモーター回転で姿勢を保ち、かつ球体ガードが施設への損傷を防いでくれます。

⑧まとめ

今回は7月に開催された第10回国際ドローン展より、注目の産業用ドローンをピックアップして紹介させて頂きました。テクノロジーの進化とともに、ますますドローンの活躍するシーンが拡大していっています。今後も、想像もつかないような使い方や性能を持ったドローンが登場していくことでしょう。ますます産業用ドローンから目が離せませんね。


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