冬場にドローンを飛行させる際に知っておきたい注意点まとめ!

2020年12月27日

新型コロナウイルスに翻弄された2020年もいよいよ年の瀬。グッと気温も下がり全国各地で寒い日々が続いています。

そんな中でもビジネスや趣味でドローンを飛ばされる方は多くいらっしゃることでしょう。寒い中で飛ばすのはドローンオペレーター本人も大変ですが、実はドローン自身も大変な思いをして飛んでいるのです。

そこで今回は、冬場にドローンを飛ばす際に気をつける必要があるポイントをまとめてみました。安全で楽しいドローン生活を送るためにも、ぜひ覚えておいて頂ければと思います。

①リポバッテリーの取り扱い

まずはなんといっても、ドローンの動力源となっているリポバッテリーの取り扱いについて注意が必要です。

リポバッテリーは気温が低いとバッテリー内部の化学物質が活性化せず、本来のパフォーマンスを発揮できないことが多くなります。具体的には出力電圧が下がってしまうことでパワーが出なくなり、低電力での飛行を強いられることとなります。

パワーが出なければ、当然ドローンも本来のスピードや推進力を失ってしまうわけで、普段ならばなんでもない飛行でも、パワー不足により上昇力が足りなかったり、外乱に弱くなったりして普段と同じような飛行ができなくなってしまいます。

さらに怖いのは低電力によって突然パワーを失い、そのまま墜落してしまうパターンです。突然起こる可能性もあり、オートローテーションができないマルチコプター型のドローンでは、そのまま機体に大きなダメージがいくだけでなく、墜落することで人や建物、自動車などに損害を与えてしまうことも考えられます。

対策としては、飛行前にリポバッテリーをよく温めてバッテリー内部を活性化させておく必要があります。最近ではバッテリー予熱器やバッテリーのウォームアップ機能などが備わっているものもありますので、そういった機能がある場合は有効に活用しましょう。

また、飛行させる場所に行くまでの間、リポバッテリーを車の中で温めておくのも、アナログなやり方ながら有効です。特に運転席や助手席前のダッシュボードの上は天気さえよければバッテリーを温めやすい環境にあります。人肌くらいまで温まると、本来のパフォーマンスをしっかりと発揮してくれるはずです。

さらに、市販品ではリポバッテリーを冷やさないようにするバッグなども販売されていますので、ぜひ有効に活用してもらえればと思います。

②雪による弊害に注意する

この時期は雪の降る中でのフライトを強いられる現場もあることでしょう。先ほどのリポバッテリーの不活性化もそうですが、もうひとつ、雪によるドローンへの影響も見逃せません。

雪が降る中で飛行すると、まずプロペラやモーターといった外部に露出している部分が影響を受けます。これらに積もった雪が凍結してしまうと、通常の回転ができなかったり、プロペラやモーターに過負荷がかかってしまうことになります。飛行前にしっかりとチェックして、雪や凍結などが見られたらすぐに除去するようにしましょう。

また、同様に露出しているところとしては、カメラジンバルが挙げられます。ジンバルも超精密機器ですので、プロペラ同様に雪や凍結が起こると正常な動作ができなくなったり、雪が溶けてカメラユニット内部に入っていく可能性もあります。そして、カメラレンズが温度差によって曇ってしまうことも懸念されます。ジンバルに積もってしまうくらいの状況なら飛行させないのが一番ですが、どうしても飛ばさなくてはいけない場合は、飛行前に雪を除去してきちんとジンバルが可動するか、レンズは曇っていないかなどを確認してから飛行するようにしましょう。

③雪や低音によるセンサーへの影響

ドローンはセンサーの塊といっても過言ではありません。各種センサーが働いているからこそ安全で正確なフライトができるのです。

しかし、雪がセンサーに付いてしまって遮断されたり、低音環境下で機体内部と外部の気温差があまりに激しすぎると、センサーが正常に機体周辺の状況を正確に把握できなくなる恐れがあるようです。そうなると、影響がドローンの頭脳であるフライトコントローラーまで及ぶ可能性が出てきます。フライトコントローラーがきちんと働いてこそドローンは安全な飛行ができるわけですので、悪天候や低音の場合はフライトを中止する勇気を持つことも大切です。

④まとめ

今回は寒い時期におけるドローンの安全飛行について紹介してきました。まだまだ冬は続きますが、安全第一で飛行するように、ぜひこれらの注意点をチェックしてみてください。