桜の季節に空撮を始めてみたい人必見!ドローン空撮基礎の基礎

あちこちで桜の花が見頃となるこの数週間、日本は1年で一番美しい季節を迎えることになります。そして、この美しい桜を空撮しようと、多くのフライヤーがドローンを飛ばして、素晴らしい景色の動画をYouTubeやSNSへアップするようになります。

そんな動画を見ていると、自分でもドローンを飛ばして空撮をしてみたい、と思う人も多く出てくることでしょう。今ではドローンも進化して、手軽に高画質の動画を撮影できるようになったことで、そんな希望もすぐに叶ってしまいます。

一方で、いきなりドローンを1人で飛ばすのは非常に危険です。正しい知識と操縦スキルを身に着けて、安全に十分に配慮した上で飛ばさないと、思わぬ事故につながることもあります。

そこで今回は、これからドローンで空撮を始めようと思っている人に向けて「ドローン空撮基礎の基礎」と題し、ドローンを飛ばす上で絶対に知っておいてもらいたい知識をまとめて紹介していこうと思います。これからドローンにチャレンジしようとしている方はぜひご一読ください。

①自分に最適なドローンを見つける

ドローンは大きく4つの種類に分けることができます。リーズナブルな価格で200g以下の重量のため航空法の規制対象外となるトイドローン。5万円~20万円ほどで購入できる、小型~中型の本格的な空撮ドローン。そして、プロの現場でも活躍するような20万円以上するハイエンドの空撮ドローン。さらに、さまざまな領域に特化した性能を持った産業用ドローンです。このうち、まずは産業用ドローンは置いておいて、他の3つの中から最適なドローンを探すようにしましょう。

しかし、もしあなたが初めてドローンを飛ばすというなら、20万円以上のハイエンドな空撮ドローンは避けましょう。金額が高いこともありますが、高性能かつ多機能でその性能をすべてフルに使いこなすことは難しく、宝の持ち腐れとなる可能性があります。また、サイズも大きいですので持ち運びも小型~中型のドローンと比べると大変ですし、万が一何かあった場合に修理も費用がかかることとなります。ハイエンドの空撮ドローンは、スキルやノウハウがアップし、さらに高い性能を持ったドローンが欲しくなったら、順番にステップアップしていくようにしましょう。

さて、次にトイドローンと小型~中型のドローンのどちらで入門するかですが、これは飛ばす方がどこまで追い求めるかにもよります。トイドローンは確かに手のひらに乗るほど小型で手軽に飛ばせますが、高画質な動画の撮影となると、カメラの性能にもよりますが、小型機だけに風に弱くジンバルがないものも多いですので、画面がユラユラしたりして、美しい空撮とは程遠いものが出来上がってしまうことがあります。

ある程度、それなりの空撮映像に仕上げたいのなら、中型の本格的な空撮ドローンを購入して入門するのが良いでしょう。機体の代表例となるのはDJI「Spark」「Mavic Air」「Mavic2」といったあたりでしょうか。これらの機体は携帯性に優れ、どこへでも持っていくことができます。現在、数多くの機体が販売されていますが、自分の目的とスキルに合った機体選びが非常に大切です。

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②航空法を理解し、安全な飛行を心がける

当ブログでも何度か紹介していますが、2015年12月に航空法が改正され、200g以上の無人航空機はすべて航空法の対象となりました。バッテリーを積んだ状態で200g以上ですので、一部のトイドローン以外はほとんどが航空法の規制対象となったこととなります。

航空法では飛ばしてはいけない場所ややってはいけない飛ばし方が明記されています。詳しくは下記のイラストを見て頂きたいのですが、もしこの規制の対象とならない場所や飛ばし方をするにしても、必ず周囲の安全には十分に注意して、機体を人や建造物、自動車などに近づけないようにしましょう。

※国土交通省Webサイトより抜粋
※国土交通省Webサイトより抜粋

また、もし航空法で規制されている場所での飛行や飛ばし方をしたいならば、必ず東京か大阪の航空局へ事前に飛行を申請して許可を得なければなりません。詳しくは国土交通省のWebサイトを確認するようにしてください。

③飛行前に必ず保険に加入すること

最近のドローンは非常に高性能で安全性にも優れています。しかし、飛ぶものは墜落する可能性が絶対にゼロであると言い切ることはできません。万が一、人や建造物、自動車などに機体を当てて破損させてしまったり、自損事故で機体が壊れてしまった場合に備え、飛行させる前に必ずドローン保険に入るようにしましょう。保険によっては、ビジネス用途とホビー(趣味)用に分かれていますので、自分がドローンを使うシーンをしっかりと想定して加入する必要があります。ビジネスで活用する人はもちろん、アマチュアの人も必ず保険に加入して、万が一の事態に備えておくようにしましょう。

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④マニュアルモードでもしっかり飛ばせるようにする

最近のドローンはGPSで自己位置を推定しながら、自動で離着陸したり、タップした位置まで自動で航行したりすることができます。しかし、それはあくまで補助的な機能と考え、まずは自分でしっかりと機体をコントロールできるように操縦練習をおこなう必要があります。

GPSを始めとしたGNSSの電波は場所や時間によって入りやすかったり入りにくかったりします。また、突如としてGPSが外れてしまうこともありますし、緊急的に自分で機体を手元まで戻すシーンもあるでしょう。そういった時に自分で操縦ができないと、機体を安全に手元まで回収することはできません。購入した機体によってですが、もしGPSなどが付いていても、最初にしっかりと機体を操縦するスキルを身に着けておくことが肝要です。

⑤練習は1人ではおこなわない

機体に慣れるまで、初心者は決して1人でドローンの練習をおこなってはいけません。ドローンの操縦に長けている先輩に必ずついてもらい、操縦の基礎を学びましょう。1人で練習していると、パニックになってしまった場合に変わってもらえないばかりか、人や自動車の接近といった周囲の状況変化や、風向きの変化に気づきにくく、いつの間にか危険な状態になっていることがあります。その時の状況に応じた適切なアドバイスをくれる先輩についてもらいながら、しっかりと基礎を学ぶようにしましょう。

⑥ドローンスクールやイベントを活用する

しかし、周囲にドローンの操縦が上手な先輩がいない、という方もいらっしゃることでしょう。そういった時に強い味方となるのがドローンスクールです。文字通りドローンの操縦や知識を教えてくれる場所であり、こういった場所でしっかりと基礎を学んだ人は、その後のスキルアップも早く、結果的にドローンのスペシャリストに最短ルートで近づくことができるでしょう。

最近では各地にドローンスクールが開校していますので、評判やカリキュラムを比較しながら、自分に合ったドローンスクールに通うのもひとつの方法ではないでしょうか。

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⑦まとめ

いかがでしたでしょうか。ドローンは基礎をしっかり身につけて安全に注意すれば、これほど画期的なツールはなく、これまで人間の目では見れなかった空からの映像をいとも簡単に撮影することができます。また、ドローンは産業用としても注目されていますので、どこかの場面であなたの操縦技術が生かされる日が来ることがあるかもしれません。まずは安全に注意して、今回紹介したポイントをよく覚えていただき、ドローンの魅力を感じてもらえればと思います。